【企画本編】絶望onステージ!!2nd Stage

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中学生になったある日、お父さんが私たち双子にオーディションを受けることを勧めてきた。

お父さんは自分の夢を子供に託したいらしい。

正反対な双子の私たちだけど、背格好や顔だけはまるっきり同じ。自分で言うのも何だけどまあまあ顔は整ってたし、それなりに可愛い方だと思う。

それでもアイドルのオーディションなんて、絶対にムリ。

初めはそう思ってた。

だけど、両親は娘を芸能界に入れたがってる。

このオーディションに受かれば、私も認めてもらえる？――葵に勝てる？

そうして、受けたオーディションだけど、結局受かったのは姉の葵だけ。私は落ちてしまった。

「やっぱり茜は駄目だな」
「葵はさすがだな、自慢の娘だよ」

私はやっぱりダメだった。葵に勝てない。いつまで経っても葵の劣化版。


アイドルになった葵が所属するユニットは+Petalというらしい。

家族で+Petalのデビューライブを見に行った。ステージで輝くアイドル達はキラキラしていて、仲良さそうで、とっても幸せそうだった。その中にもちろん葵もいて、楽しそうに笑っていた。

……同じ顔なのにどうしてこんなに差があるの？


そんな私たちに運命の日が訪れたのは、それから一週間後のことだった。

お父さんは2歳下の弟、旭のことも芸能界に入れたがっていて、オーディションに連れ回していた。
確かその日も、両親と弟はオーディションか何かで泊まりがけで出かけていて、家の中には私と葵の2人だけだった。



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