【企画本編】絶望onステージ!!2nd Stage

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他の皆がそれぞれの部屋に向かっていくのを見て、三々神心愛はレッスン室へと入った。

遮るものが何もないレッスン室をなんとなくぐるりと周ってから、真ん中辺りで膝を抱えて座った。


鬼に選ばれてしまった紅愛か葵がここに来たとしても、心愛がすることは決まっている。

こんな状況でも心は落ち着いていた。



しばらくして、ドアは開かれた。

その向こうには見慣れたお団子頭が見えた。

一瞬どきりとしたが、すぐに笑ってみせた。

「葵ちゃん」


葵の表情は暗いまま、変わらない。

「ころあだ〜……」


葵はゆっくりと隣にきて、心愛と同じように座った。

「誰も居ない部屋に入らなくてよかった」
そう言って心愛は微笑んだ。

本心だった。

大好きな皆に死んでほしくない。


「私は、本当の性格がバレちゃったからもうアイドルは出来ない。だから、できたら葵ちゃんに殺してほしい。……けど、葵ちゃんが犯罪者になってまで生きる覚悟がないなら、私は葵ちゃんの分まで生きる」


嘘で出来上がったアイドル三々神心愛。
前回のゲームでそれは崩れ落ちてしまった。

アイドルはもうできない。
このまま生きていく自信はないが、葵の手を汚させるのも心苦しい。

だから心愛は、最終的な決断を葵に委ねることにした。


「ころあ……」

葵は心愛の方をただ見つめた。

彼女がどんな決断をしても、受け入れる準備はとっくの昔にできていた。



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