【実況】私のスーパーヒーロー【ky】 (ページ4)

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ソファから腰を上げたフジがカメラのモニターを見るためにリビングの入り口まで動く。俺もこーすけもヒラもフジに続いてカメラの前に集まった。

そのモニターに映し出されたのは、見たこともない…

「女だな…」
「誰かこの人と知り合い？」
「いや」
「いや」
「知らん」

「やっぱ特定されたか？」

何年もこの部屋で活動してきて、ここまではっきり特定されたことは今まで無かった。

外の景色から場所が特定されないように撮影中はカーテンをひく、基本中の基本は当然のこととしても、特定につながらないように配慮は充分にしているはずだったのに。

「……あ、帰った」

しばらく黙って様子を見ていると、その女は諦めたのかカメラから消えた。おそらく帰ったのだろう。

「……しばらくここ集まるのやめとく？」
「え～俺今日も泊まるつもりだったのに～」
「いや帰れよ」

こーすけの提案にヒラが難色を示すが、フジのツッコミも最もだ。特定された可能性があるのであればしばらくの間は最俺ハウスを使うのは良しとは言えない。

「まあ…しょうがないっしょ」
「だなあ～……あ！」

俺が同意するとフジが思い出したかのように声を上げる。

「俺、明後日ここに荷物届くように指定しちゃった……」
「「「…………」」」

「まあ、フジなら顔バレしてないし逆にサングラスとマスク取って来れば大丈夫じゃね？」
「確かに～！んじゃあそんな感じで周囲も様子見しとくわ」
「俺とキヨは顔バレしてるからしばらく気をつけなきゃだな」
「おう」

話し合いの結果、しばらくの間は最俺ハウスでの撮影は中止、特に顔バレしている俺とこーすけはなるべくこの周辺にも近寄らない。

荷物の受け取りなどで用事があるときはフジ、もしくはヒラが対応して、周辺の様子にも注意をしておくということで話がまとまった。

あ～あ、やろうと思ってた企画あったんだけどなあ。