kn side ページ16
頷けば、大先生は俺の手を引いて近くのベンチに少し距離をとった状態で座った。
名前を呼ばれた時、思い出してくれたのかと一瞬期待してしまった
が、その期待は一瞬で崩れおちた。
あいつは俺のことをコネシマとは呼んでいなかったことを思い出したからだ
少しでも期待して頷いてしまったことをひどく後悔している。
「なんの用や」
冷たくそう言えば大先生はベンチから立ち上がり俺の前に立った
困惑する俺をおいて、深呼吸をすると聞き取りやすい声が大きく響く
「すまん！！俺はお前のことまっったく知らへん！でもお前、俺のこと知っとるんやろ？俺ほんまにお前んことしらんねん」
許してくれ！！！と、明らかに下げすぎだろと言わんばかりに頭を下げられ、断ろうにも断れない
それに想像もしていなかった言葉をかけられどうしていいか分からなかった
許す？すまん？
こいつは何の話をしているんだ。
余計困惑した頭で精一杯考えてみるが、やっぱり何に対する謝罪なのかよくわからない。
………いや、わかってる。でも改めてその真実を知ることが嫌だった。
「……ほんまに覚えてないんやな」
そう言葉にするだけでも頭がぐちゃぐちゃする
そんな嫌な事実を再認識すると同時に、聞かれてもないのに俺は昔話を話していた
「俺とお前は友達やったよ。……めっちゃ仲ええ友達やった」
大先生は俺の話を真面目に聞こうとしたのか隣に腰かける
それを合図かのように俺の口はベラベラと昔話をし始める
何年も一緒に遊んだこと。
家庭環境が似ていて二人で支えあってたこと。
誕生日にキーホルダーをあげたこと。
その他にも色々話した。
俺が勝手に美化した記憶もあるかもしれない。
それでも思い浮かんだ物はすべて口にだした
口に出せば出すほど本当にこいつが俺のことを忘れているのだと実感し、耐えようとしているのに声が震える
「………ってところやな。」
これで話はおわり。
俺はもう気にしてないからいい、忘れたい。
そう付け加えてその場を去ろうとしたが、案の定そうはさせてくれない
「すまん。その話聞いてもやっぱり思い出されへんし、お前の妄想にしか聞こえへん」
でも！！とそれを打ち消すように声をあげた
「その話聞く限り俺ら相棒やん！！………なぁ、また俺と友達なってくれへんか？」
「………あほなん？」
やっぱりこいつの行動は分からない
少し期待してしまう。やっぱり居場所は、俺の居場所は…
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ウルフ・レト(プロフ) - 名無し77さん» 前半に女々しくしすぎちゃったので後半はカッコいいﾛﾛﾛさんを楽しんでもらいたくて…！二人の甘々な関係性がこれからどうなっていくのか楽しみにしててください！コメントありがとうございます！ (3月28日 20時) (
レス) @page15 id: dea71b6bbb (このIDを非表示/違反報告)
名無し77 - いやぁ〜…彼女に対して余裕そうなﾛﾛﾛさんが好きすぎて辛いです😢😢付き合ってからのお互い甘々な感じ大好きです！！これからも作品更新頑張ってください！！！応援しております！！ (3月27日 12時) (レス) @page14 id: ba9094052f (このIDを非表示/違反報告)
ウルフ・レト(プロフ) - 小豆さん» わあ…！ありがとうございます！！私もその場面書いてて楽しかったのでそう言ってもらえるとすごく嬉しいです笑！どうぞ最後まで楽しんでいってください！ (3月21日 15時) (レス) @page9 id: dea71b6bbb (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - めっちゃ遅くなりましたが続編おめでとうございます!癖に百発百中って感じです!正直rbrくんに首を絞められたのが一番興奮しました。これからも頑張って下さい!! (3月20日 19時) (レス) id: a88cfbd51d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ウルフ・レト | 作成日時：2024年3月7日 14時
