頑張り屋さんに恋をした (ページ19)

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ん、、？

うっすら目を開けると黒い布？が迫ってきてて

反射的に布を掴むと

「きゃっ？！」

お互いに掴んだままで布が引っ張られる

掴んだ布の正体は自分の上着で

あの子にかけたものだった

と、いうことは、、、

『目が覚めたんだ、よかった』

声をかけると、また驚いた顔をして上着を手放された

『びっくりさせてごめんね？倒れてたから』

慣れない韓国語で話しをしていると

「大丈夫です、、、」

『そう？よかった』

あれ？

今、日本語が返ってきた、、

『え？日本語喋れるの？』

頷いた彼女はペコッとお辞儀をして扉の方へ歩く

『待って、日本語できるなら話が早いけん！色々伝えておきたいことがあって』

そういうと足を止めてくれた

『ちょっとだけ待ってて』

そう言って僕は廊下にあった自販機に向かって

温かいココアを二つ買って部屋にすぐ戻る

『はい。どうぞ』

スタジオのど真ん中に二人で座った

『2度目ましてやね、今日は練習しにきとったん？』

「はい、、」

『色んなクラスとってると？』

「そうですね」

警戒されとるのかな、、

"はい"と"そうですね"しか返ってこない

『日本語できるなんて凄いね、勉強したと？』

「、、いえ。、、日韓ハーフなんです」

『あー、なるほど！だからペラペラなんだ！
　僕もよく韓国の人に間違われるんよ？全然韓国語できないけど(笑)』

話を盛り上げようとするけど

結果は乏しい

笑ってくれんし、ココアも開けくれてなかった

『ココア、苦手？』

「、、いいえ」

『苦手な食べ物あると？』

「・・・」

『僕、苦手なもの多いんよ、卵、牛乳、かぼちゃ、豆腐、あと、、抹茶。、、まだあるけど』

「蓮先生、何食べて生きてるんですか(笑)」

あ、、やっと笑った

『何って、、好きなもの食べとるよ？あと、苦手なだけで食べようと思えば食べれるんよ』

「ほんとですか？」

ちょっとずつ話すようにもなってくれた

あれ、、こんなこと前になかったっけ

『そういえば、名前知らんままだった、、教えて？』

「Aです。」

、、、え。

『、、A？』

「蓮先生？」

『あー、、ごめんね。知り合いに同じ名前の子がいて』

「そうなんですね」

なんとなーく記憶にある状況と色々似てない？

こんなことあるの？

『そ、そう！そうなんだよね〜。もうそろそろ閉館時間やけん出よっか』

そして2人で会社を出た