頑張り屋さんに恋をした (ページ2)

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1ヶ月ほど前

みんなにまた会えると嬉しさ一杯で降り立った空港に
大きなスーツケースを引いて、また来ている

フライトまでの時間潰しにカフェに入る

仕事のやりとりでLINEを開けば

未読のメッセージが沢山溜まっていた

返信しなきゃと思って数日、、

打ち合わせや韓国に行くまでに終わらせないといけない仕事に追われて

手付かず状態になってしまっていた

日本を出る日に返信するなんて嫌味な奴と思われそう

なんて思っていると

唯一連絡を取っていた瑠姫からの電話

『、、もしもし』

「もしもし？！蓮くん今どこ？？」

『えーっと、、空港』

「本当に何も言わずに行くんですか？」

だって

みんなに会ったりすれば絶対行くのが辛くなる

「退会した理由とか、ちゃんと話したらいいじゃないですか。みんな心配してますよ」

『それは分かっとるよ。でも、、』

退会した理由は、ちゃんと仕事に集中するため

誰かと喧嘩したとか、問題があった訳じゃない

なかなか帰れないのは分かってるから

前みたいに甘えて皆んなに頼りすぎることがないように

でもそれがカッコ悪く思えて言えなかった

「それに、Aさんと奨くんとも話できたんでしょ？」

そう

少し前のこと

僕とAちゃんと奨くんの3人でご飯に行った
でも明らかに様子がいつもと違う

　
緊張しまくってる僕

「頼むもの、決まった？」

『あ、、うん！』

「蓮、大丈夫？」

奨くんも心ここに在らずって感じだけど

3人でご飯を食べて

いつもなら他愛もない話で盛り上がって

みんなの色んな話をするんだけど

それが出来なかった

「ごめん、俺ちょっと煙草吸ってくる」

「「え？？」」

『奨くん、煙草なんか吸いよったと、、？！』

「いいから。行ってくる」

Aちゃんと2人きりになって気がついた

奨くんなりの、、気遣いだった

嘘つくの下手なくせに

僕が2人で話したいって言ったから

『Aちゃん』

「え？、、はい」

『僕ね、また韓国に行くことになったんよ』

「そう、、なんですか」

突然こんなこと言ったら誰でも驚くに決まってる

「じゃあまた2ヶ月頑張ってくださいね」

『違うんよ、今回は』

「え？」

『だからAちゃんに大事な話があるけん。
聞いてくれる？』

僕が想いの丈を伝えると

真っ直ぐな瞳で優しく頷いてくれて

ありがとうと言ってくれた

そんな彼女を見ていたら

初めて会った日のことを思い出した