冷たい手-1-【紫】 (ページ50)

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実花「＿＿ねぇ。私に何か言うことない？」

車に乗り込んですぐ実花が口を開く。

『・・言うことって？』

実花「なんか昨日からいろいろ変じゃない？
濱ちゃんも望くんもAも。
私、昨日酔ってたからわかんないけど、何かあったんなら言ってよね・・
Aと私の仲じゃん。隠し事は・・？」

『・・なし。

＿＿うん・・あのね・・

昨日実花酔って濱田さんに運んでもらったって言ってたでしょ？

あの時・・・
濱田さん・・すごい実花のこと・・笑顔で見つめてて・・

わ、私・・その濱田さんの顔が頭から離れなくて・・

濱田さん・・実花のこと・・気になってるのかな？って・・・』

実花「・・・え？濱田さんが、私を？笑
ないないないない！！笑」

『で、でも！濱田さん実花にすごく優しいし・・』

実花「濱ちゃんが優しいのはみんなに！でしょ？笑
朝元気ないと思ってたけど、何？そんなことで悩んでんの？笑」

『！！そんなことって！私本気で悩んでたんだよ？』

実花『・・・それがAの気持ちってことでしょ？
本気で悩むくらい、濱ちゃんが好きってこと。
私と濱ちゃんが～とかじゃなくて、自分の気持ちに正直に・・

もっと自分の思ったことぶつけてもいいんじゃない？

それと、濱ちゃんもAのこと気にしてたよ？
望くんとAが二人でキッチンいる時も、二週間濱ちゃんから連絡なくてAが落ち込んでるって私が言った時も。」

『え？！それ言ったの？///』

実花「言うでしょ。
私の大事なAを寂しい思いさせたんだから！」

ガツンと言ってやった！と拳を上げる実花。

実花「私はAの恋、応援するからね。」

『・・・ありがとう///』

自分の気持ちをぶつける・・

恋に臆病になりすぎた私にはその一歩がなかなか踏み出せなかった＿＿