冷たい手-1-【紫】 (ページ23)

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きめ細かい白い砂浜とどこまでも透き通る青い海＿＿＿

荷物を置いてとりあえず目の前の海まで出た私たちはパシャパシャと足をつけ
改めて沖縄にきた喜びを噛み締めていた。

「『・・・・最高っ！笑』」

波打ち際を少し歩いていると遠くの方に人だかりがあった。

『なんだろ？』

実花「行ってみようよ！」

実花に引っ張られながら人だかりができている場所まで行くと

実花「なにかの撮影？」

野次馬であろう人だかりの一番後ろからちらりと見ると
そこには多くのカメラとカメラの奥には男の人達が何やら楽し気に話していた。

実花「芸能人かな？」

「ジャニーズWESTって人たちらしいよ！あの兄ちゃんたち。」

ニコッと笑って教えてくれた地元のおじさん？は「ジャニーズだってさぁ！やっぱりイケメンだねぇ。」と言って再び撮影を眺める。

『ジャニーズWEST・・』

私も実花も普段からテレビをあまり見ないせいか、名前を言われてもピンとはこなかった。
でも“ジャニーズ”は流石に知っているので、なかなか見ることのできないイケメンを拝んでおこうとさらに背伸びをして覗き込もうとした＿＿＿

『＿＿＿＿わっ』

砂浜のせいもあってバランスを崩し、あろうことか人混みの最前列まで倒れこんでしまった。

大丈夫か？と周りもざわざわしているとスタッフらしき人からも大丈夫ですか？今撮影中ですのでお静かに。と言われてしまった。

恥ずかしさと申し訳なさとで『すいません。』と言って急いでその場を離れる。

実花「A！大丈夫？」

『う、うん。大丈夫。』

実花「イケメン見ようと必死だったんでしょ～！笑」

『え？///い、いや、違うから！///
・・結局見れなかったし。』

実花「見れなかったの？！あーもったいない。
まぁあっちはバッチリ見てたけどね！Aのこと！笑」

『え・・ほんとに？恥ずかしい・・///』

実花「私もちょっとしか見れなかったけどなかなかのイケメンだった////
特に一番背の高い人が！笑」

『ばっちり見てるじゃん！笑
え～、実花だけずるーい！』

まぁまぁ！と宥められながら、自分たちのヴィラまで戻り夕飯の買い出しに出かけることにした。