冷たい手-1-【紫】 (ページ22)

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実花「着いたぁー！！」

実花の声で目が覚める。
どうやら途中で寝てしまったようで、目を擦りながら起きると目の前には青い海が広がっていた。

『わぁ・・・すごい・・きれい・・・』

思わず心の声が漏れる。

実花「でしょでしょ！ここ前から来てみたかったの！
しかもここ人気でなかなか予約取れないんだけど、今回たまたまキャンセル出たんだってー！」

ラッキーじゃない？！とテンション上がる実花。

一棟貸し切りのヴィラからは海が一望でき、砂浜に繋がる庭にはプールもあった。

『・・・実花。・・・最高。ありがとう。』

実花「フッ。噛み締めてるね～！笑
よかった。喜んでくれて。
さ！今日から4日間！楽しむぞー！！」

オー！と張り切る実花の背中に向かて『ありがとう』と言った。

実花は何も言わないけど、
過去のことから未だに進めない私を勇気づけるために旅行に行こうと誘ってくれたんだと思う。
やり方は強引なところあるけど、それが実花のいいところでほんとに助けられてきた。

そんな実花のためにも前に進もうと思った＿＿＿