冷たい手-1-【紫】 (ページ17)

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また連絡する。と言っていたけどあれから約二週間、
連絡がない。

最初の数日は通知が来るたび濱田さんからかと思い急いで確認してたけど、そのほとんどが友人からや仕事関係のもので
濱田さんからは一向に連絡が来ないので最近はスマホを見ることもなくなった。

そして仕事がひと段落した今日から4日間、上司に溜まった有給を消化するようにと言われ休みをもらった。

「も～！早くしないと飛行機遅れちゃうよ！」

『＿＿＿実花が寝坊したんでしょー！』

バタバタと走って搭乗ゲートに一緒に向かうのは友人の実花。
急に決まった有給休暇を知らせると「旅行行こう！」と半ば強引に決められた。

地元を離れて上京した私にとって東京で気を許せる唯一の友人で、
その行動力と強引さとは打って変わって少し抜けた性格にいつも驚かされながらそんな実花に助けられてもいる。

走ったおかげか飛行機の搭乗時間に間に合い、席に着いた瞬間お互い顔を合わせて笑った。

飛行機の中では朝が早かったのもあって二人とも爆睡。
到着を知らせる機内アナウンスで起きた。

実花「着いたぁ～！沖縄～！」

スマホで“めんそ～れ”と書いてある看板を撮りながら前を歩く実花の後をついていく。

『で、今からの予定は？』

この旅行の日程は「全部私に任せて！」と豪語した実花に任せてある。

実花「とりあえず今からレンタカーで泊まるとこまでドライブ～！」

『泊まるとこって？ホテル？』

実花「それは着いてからのお・た・の・し・み♪」

『・・・・。』スタスタ

実花「あ、無視しないでよぉ！A～！笑」

車で走る海岸沿いは、太陽の光を海が反射してキラキラと輝いていた。

心地よい風が車内を抜け、久しぶりの実花とのドライブは話が尽きなかった＿＿＿