chocolate...2【黄】 (ページ48)

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照が言ってくれた、
「Aはめちゃくちゃ頑張ってる。」って言葉が

すごく嬉しかった。

自分で選んだ道だから、
どんなに辛くて大変でも

絶対やる抜くって決めてたし、

頑張るとか努力するってことは
当たり前だと思ってた。

それでもやっぱり、上手くいかなかったり
落ち込むことはあって

そうなってしまうのも自分の努力が
まだ足りないからって
無理してまでもやってきた。

それが全部報われた気がした。

そっか、きっと私、
誰かにこうやって褒めてほしかったんだ。

認めてもらいたかったんだ。

照の言葉のおかげで
本当に心が軽くなった。

『やっぱり、照がいなきゃ生きていけないね。』

照「ふふふっ、俺も。

　仕事優先なのはしょうがないし、
　俺もそうだからお互い様。
　だからこそ心の拠り所？っていうのかな？

　俺はAのことそう思ってる。」

『私も。ありがとう照。』

改めて照の胸に飛び込んで
思いっきり抱きついた。

照は受け止めて、頭を撫でながら
いろんなところにキスしてくれてる。

あー、ほんと好きだなぁ…

なんか疲れが吹き飛んだ。
今日は徹夜でもいける気がする。←

照「あ、そうだ。

　ねー、14日誕生日ってマジ？」

『あ、ごめん。
　言ってなかったよね。でもなんで？』

照「元さんから聞いた。
　言ってよ。大事な日じゃん。」

『ごめん。
　なんか自分から言うってのもなんだし。

　それに…バレンタインだし
　いつもお祝いとかしてる時間ないから、つい…』

照「…ほんとにそれだけ？」

…どうしていつも、照には分かるのかな？

照「だから、Aのことは
　なんでも分かるって。笑」

『ほんと、照には嘘つけないね。笑

　2月14日はね…

　私の誕生日だけど、

　お母さんの命日でもあるんだ。』

思い出したくもない。

16年前のバレンタイン。

初めて誰かに贈るために
チョコレート1人で作った日。

そのチョコレートを渡すはずだった
大切な人。

でも、渡さなかった。

思い出したくもないのに、
一生忘れることのないだろう。

苦い思い出となった。

12歳の誕生日。