chocolate...2【黄】 (ページ34)

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【Hikaru side...】

朝、目を覚ますと
腕の中に収めていたはずの
Aの姿はそこになくて

ちょっと寂しい…

なんて思ってると、出汁？のいい香りがしてきて
思わずお腹がなる。

リビングの方に行くと
エプロン姿の愛おしいA。

後ろからぎゅっと抱きしめる。

『ふふふっおはよう照。』

「おはよ。いい匂い。」

『お雑煮作ったの。
　あと昨日からおせちも。』

「マジ？すご！」

『お休みだとすることないから
　つい張り切っちゃった。
　食べよ？』

なんて楽しそうに笑うAを見てたら
こっちまで嬉しくなってくる。

Aのこの、
屈託のないキラキラした笑顔を見ると
「好き」っていう気持ちが
胸の奥からドバドバ溢れてきて
たまらなくなる。

初めてガラス越しに見た時からずっとそう。

好きで好きでたまらない。

その大好きな笑顔が俺のものになって、
俺に向けられたものになったと思うと
余計にたまらなくなる。

「もー、ほんと、マジで好き。」

『ん？そんなに好きなの？お雑煮』

完全に自分の世界に入り込んでた。笑

テーブルで向かい合って座って
お雑煮を食べてる
Aの顔に見惚れてた。

「…いや、うん、好きだけど
　そうじゃなくて、いやそうだけど。」

『えー？へんなの。笑
　おいしい？』

「うん。めちゃくちゃ美味しい。」

『良かったー。』

ほらまた、その笑顔。

たまんない。

正直、今までも
色んな子と付き合ってきたし、
その度にちゃんと大切にしてきた。

でも、Aは特別。
比べものにならないくらい
愛おしくて好きが止まらない。

会うたびに、いや会えない日も、

呼吸と同じリズムで
好きが溢れく。

こんなに好きなのはほんとはじめて。
ちょっと自分でも好きすぎて
不安になるくらいに。

『…照、大丈夫？
　今日ずっとボーッとしてるよ？』

また自分の世界に入ってた。

すごい心配そうな顔をしてるA。
そんな表情も可愛くてたまらない俺はもう末期。

「ごめん。大丈夫だよ。

　ちょっと…2人でゆっくりしてから
　埼玉行こっか。」

腕を伸ばしてAの頬をそっと撫でて、

そのまま腕を掴んで立たせて
ベッドへと連れて行く。

『へ？ひかる、？』

「昨日は寝ちゃったし、
　今日は実家泊まりでしょ？

　だからたっぷり補充させてね。」

『えー！』