chocolate...2【黄】 (ページ29)

今日:220 hit、昨日:392 hit、合計:144,634 hit

sweet...76 ページ29

、
、
、
、
【Hikaru side...】

『Aのこと好きで好きで
　どうしようもなく愛してる。』

Aの目からは
涙が溢れて止まらなかった。

掴んで腕を優しく引き寄せて
抱きしめた。

アルバイトのライカちゃん？が
いつも間にか店を閉めてくれてて
ブラインドも閉めてくれてた。

「私も照のことが大好き。
　照のことだけが大好きだから。
　
　好きすぎてごめんね。」

『俺の方こそごめん。
　不安にさせてごめん。』

「ちゃんと連絡してくれる？」

『うん、もう不安にさせるようなことしない。』

「ほんとに？
　めちゃくちゃ不安だったんだからね。」

ちょっと怒ったように
頬を膨らませて、上目遣いでこっちを見てくるA。

『ごめん。
　
　何その可愛い顔。』

膨らんだ頬を手で掴むと
ぷすっと空気が抜ける。
そのままほっぺをムニムニと遊ぶ。

「私は怒ってるんですー。」

『ごめんって。可愛いなーもー。
　大好き。』

「ん、私も大好き。」

完全に2人の世界に入り込んでたら、

「ん"んんーん！！」

と咳払いが聞こえてきて
我に帰る俺たち。

『あ、』
「あ、」

深「何見せられてんの？俺たち。」

ア「ほんとですよね。」

佐「えー♡もっと続けていいのに♡」

ラ「ほんとほんと♡
　どうぞお気になさらずに♡」

呆れ顔のふっかと…誰？

わくわくした表情の佐久間とライカちゃん

そして、

元「…俺泣きそう。」

ア「はははっ入る隙間無さそうだね。元くん！」

ラ「ハジメさんドンマイ！」

深「なんか…ここまでくると同情するわ。」

佐「確かに！仲良くなれそう！」

『ん？どういうこと？』

「Aは知らなくていいの。」

『てか、ほんとごめん。
　完全にみなさんのこと忘れてました。』

「お騒がせしてすみません。」

ア「いえいえ、いやー、小さい頃から純粋で
　大きくなっても仕事一筋！
　プライベートダメダメのAが
　こんな風に恋愛で周りが見えなくなるとはね。」

え？ほんと何者？って顔してたら
従兄弟で会計士ってことをAがこっそり
教えてくれた。

ア「Aのこと、よろしくお願いします。
　あんまり泣かせたら、俺が黙ってないですからね。」

「ちょっ、アラタさん！」

『はい。もう泣かせません。』

Aの顔を見てたら
ごちゃごちゃ考えてた自分が
バカらしくなってきた。

Aはこんなに俺のこと
愛してくれてるんだから。

そう思った。