弱いキミ〔 神威 〕 ページ10
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『筋肉って.,.どうしたら付くんですかね..』
静かな船内。
窓から眺める江戸は、もうすぐに陽が沈むらしい。
「なに？ダイエット？」
『デリカシーって言葉...知ってますか..？』
隣で肉を食べる神威さん。
今日は鬼兵隊との会食。
神威さんは幹部の方達とご飯をかきこみ
私は甲板に出た。
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『やっぱり無理だ..』
壁に立てかけてあった、長くて太い材木の丸太。
持ち上げてみようと試みるが、結果はすぐにわかる。
『..私も夜兎だったら良かったのに..』
別に筋肉が欲しいわけじゃない。
�� 俺は弱いヤツに興味はない ��
力のない私を、どうして構うのか。
どうして第七師団に入れてくれたのか。
どうしてこんなに
神威さんのことが好きなのか____
私は邪魔者でしかない。
どんなに憎まれ口を叩いたって、いつも隣にいてくれた。
『どうして...』
気持ちを押し付けるように、満月を見上げる。
ｷﾞｨ.
『ｯ!?』
お月様の天罰なのか、
立てかけてあったはずの丸太が、こちらに向かって倒れてくる。
このまま何の役にも立たずに死んじゃうのかな...
『神威さん..』
ぎゅっと目を瞑って、衝撃を待つ。
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聞こえてくる鈍い音。
衝撃はなく、それどころか、なにかの温もりを感じる。
「ねぇ..、バカなの？」
目を開けると、
覆い被さるように立つ神威さん。
いつもの笑顔とは違う真剣な眼差し。
横には丸太が横たわり、それを見るなり血の気が引く。
『神威さんお怪我は..?!』
「こんなんで死んでたら俺は今いないヨ」
「..それで？筋肉はついた？」
図星をつかれ、ﾋﾞｸｯと肩が動く。
『神威さんが..弱いヤツに興味はないって言ってたから..』
「バカじゃないの...」
ぎゅっ
「ほんと...バカじゃないの..」
小さく途切れそうな声で
優しく抱き締める神威さん。
「 はじめて会った時、アンタの笑顔から目が離せなかった..
はじめて、だれかの笑顔を独り占めしたいと思った..」
「はじめて、だれかを守りたいと思った」
「 なにがあってもアンタを守るから。
もう、離れないでよ...ゆき 」
溢れ出る涙に潰された
小さな返事は
ちゃんと届いただろうか？
- 弱いキミ〔神威の場合〕END -
酔っ払い〔 沖田総悟 〕千織様ﾘｸ→←髪乾かし〔 土方十四郎 〕ミカン様ﾘｸ
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いんぬもぬっこも好き - 銀さんの〈前世の恋〉感動……控えめに言って泣きました…作者さん大好き… (2022年9月3日 21時) (
レス) @page26 id: 529ebb08c2 (このIDを非表示/違反報告)
Taku(プロフ) - ちょっと！ヅラ（ヅラじゃない、桂だ）ヅラよ！（ヅラじゃない、桂だ）ちょっと夢主ちゃんそこ変わって！300円あげるから！！ (2020年4月29日 0時) (レス) id: b3862cde2f (このIDを非表示/違反報告)
ゆきち(プロフ) - とりあえず大好きです。 (2019年8月16日 22時) (レス) id: 1d6534994e (このIDを非表示/違反報告)
雪うさぎ - 新八の話しが見てみたいです。激甘？そんな感じでお願いします！これからも応援してます (2019年5月25日 20時) (レス) id: cd19b8b7b7 (このIDを非表示/違反報告)
山崎照葉(プロフ) - 山崎の嫉妬なんかどうかなぁ……((ﾁﾗｯ ……書いてほしいです！！ (2019年4月15日 18時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：□白澤□ | 作成日時：2017年8月7日 13時
