〔 短編集 〕 俺とあの子とあれやこれ 〔 銀魂 〕

呼んで〔 沖田総悟 〕ちなな様ﾘｸ ページ8

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『いやその..あの...』




「どうやったら犬の餌をぶちまけることができるんですかねｨ」






どうして廊下で正座させられているかというと




土方スペシャルを運んでいる途中、廊下で寝ていた沖田くんに気付かず、躓き、わぁ、ｶﾞｼｬﾝ、やべ、あ"ん？、である。






『いやでも..沖田くんがサボりで寝てるのが悪いですよn』



「あー？なにか言いやしたかー？」



『め、滅相もございません..』






無理やり起こされ、降ってきたのが土方さんの好物なのだからか
無表情を貫く姿が一層怖い。





頭上からの冷気に顔が下がる。






「服が土方臭くなっちまった..」







そう呟きながら回れ右をする沖田くん。


タオルを持っていることを思い出し、





焦って、行ってしまいそうになる沖田くんの手首を掴む。








『 待ってｯ、総悟ｯ...た..いちょう..？』








思わず、普段は呼ばない下の名前が溢れ、



呼ばれた沖田くんはもちろん、私まで目を大きくして驚く。






..なんで隊長？？疑問形？？？







「..」






振り向いたまま動かない沖田くんとの間に、沈黙が流れる。



これはマズイ...



呼び間違えたことで地雷を踏んでしまったかも..しれない...です....









手首をそっと離し、俯いたまま正座をする。









「もう１回..言ってみろ」





やっぱり怒ってるｯｯ...



『すみません...でした..』








「そっちじゃねーよ」




『えっ..？』







反射的に顔をあげると、表情を変えない沖田くん。




「さっきの」


『...隊長..』






「ｯ...だからー..」



そう言って、ｶﾞｼｶﾞｼと後頭部をかくと


目線を逸らしてしまった。








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「もう１回..、..総悟って..呼んでくださいよ...」







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『総悟..くん』








「..ﾊｯ、また随分とあほ面ですねｨ」



『あ..ほ...?!』





いつもなら口喧嘩が始まるところ。



でも今日は、そんな気が起きなくて。








いつもの調子で毒を吐くと、




すぐに背中を向け、歩き出してしまった、






少しだけ耳を赤くしていたキミとの








温かい午前の日の出来事。









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- 呼んで 〔 沖田総悟の場合〕END -

毎回沖田くんがツンデレになってる気がするのは、あの娘の笑顔が見たかったんだろうと僕は思いました。あれ、作文？

またまた、ぶちまけた可愛いゆきちゃん！

ちなな様リクエストありがとうございました！

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