夜兎族最強の子が大正時代に行った件について

三十五話 ページ43

私は、村の人に話を聞きまわり、その子供の情報を集めていた。



『情報を繋げると、子供の家はここになるな。……すみませーん！誰か、いらっしゃいますかー？』



大声で呼んでみると、暫くしてから中から女の子がひょこっと顔を出した。歳は、春より少し上…くらいか？



女の子｢……誰｣


『えっと、私は、日比谷Aという。最近起きている事で、君の話を聞きたいんだ』


女の子｢あぁ…その話｣



な、なんか、歳の割に随分大人びてる子だな……



『話して、くれるか？』


女の子｢……話したところで、どうせ信じないでしょ｣


『そんなことない。信じる』


女の子｢………………取り敢えず、入って｣



家に上がらせてもらうと、中は綺麗に整頓されていて、清潔感があった。


……にしても



『人が誰もいないな。…親御さんは、仕事にでも行ってるのか？』


女の子｢……いない。この前、家を出てったから｣


『は？君を置いて、か？』


凛｢うん。まずは、自己紹介からだね。私は来栖凛(くるすりん)。10歳だよ｣



やっぱり春より歳上なのか…



『それじゃあ私も改めて。私は日比谷A、歳は13だ。鬼殺隊に所属している』


凛｢鬼殺隊って、あの都市伝説の……！？｣


『あぁ』


凛｢凄い…ホントにいたんだ…！｣


『信じるのか？』



てっきり嘘だと言われるものだと…



凛｢私が最近普通じゃない目にあったばかりだし、信じるよ。…………うん、Aさんなら信用できそう｣

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