九話 ページ11
手鬼の頸を番傘の銃弾で吹き飛ばすと、やはり鬼の身体はボロボロに崩れていった。
『錆兎は……まだ気絶してるな。今のうちに運んでおこう』
私は錆兎を担ぎ、藤の花の場所まで運び、安全な所で降ろしてから……
『……おーい、錆兎。起きろ錆兎』
錆｢…っ……あれ…俺、は……｣
さて、ここからは私の演技力次第だ。別に私が助けたって言っても良いんだが…説明が面倒くさいから言わない。
『ここに倒れてたんだよ。最終日だからって、こんな所で倒れてたら危ないぞ』
錆｢……！そうだ！俺は、あの鬼に…！！A！鬼は、鬼はどうなった！？｣
『…いや知らないな。私はただ、錆兎がここに倒れているのを見つけただけだから…まぁ、どの鬼を言っているのかは知らんが、今錆兎が無事だということは、鬼は倒されたんじゃないのか？』
そう言うと、錆兎は俯いて
錆｢…あの鬼は、鱗滝さんを貶したんだ。だから…｣
『……錆兎の気持ちはよく分かる。だが、今は生き残る事が最優先だ。死んでしまっては何も残らないぞ』
錆｢………そうだな。ありがとう、A｣
『お礼を言われるようなことは何もしていない。さぁ、義勇が待ってる。早く行こう錆兎』
錆｢あぁ｣
──────────
義｢…っ！錆兎！！｣
錆兎と共に義勇の所へ行くと、義勇は錆兎に飛び付いた。
『義勇、お前も怪我してるんだから安静に…って、聞いてないなこれは』
錆兎は泣いている義勇を叱っていたが、そんな錆兎も、よく見なくても分かるほどに涙目だった。
最終選別は、死亡者0人という結果に終わり、全員が合格となった。
……この中の何人が、来年生きてるんだろうな。
鎹鴉をつけられ、玉鋼を選んだ後、私達は解散となった。
錆｢それじゃあA、またな｣
義｢次会う時は……任務だ｣
『あぁ、二人共帰り道気を付けてな。鱗滝さんと真菰によろしく』
錆,義｢｢あぁ｣｣
─────────
二時間かけて、私は師範の元へ戻った。
『師範ーただいまー』
蓮｢おぉA！帰ったか！やっぱり、お前には楽勝だったか？｣
『あぁ、死亡者0人だったよ』
蓮｢は、マジかよ……｣
『まぁ、人を助けたのは錆兎で、私は鬼倒してただけだけど』
蓮｢いやそれでも十分だろ……兎に角、おかえりA。これでお前も、鬼殺隊の一員だな｣
そうだ。私はこれで、鬼殺隊の隊員になったんだ。
……よし、1年以内に豪柱になってやろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 789人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小石(プロフ) - 深月あかざさん» コメントありがとうございます！いや、自分でも中の人ネタは出していいものか悩んだのですが、個人的に聞いていて凄く気になっていたのでw (2020年1月3日 18時) (
レス) id: cd112bea33 (このIDを非表示/違反報告)
深月あかざ(プロフ) - 杉田さんのことを出してくるとは...ww流石ですね!!w (2020年1月3日 18時) (レス) id: 1aaf81dffb (このIDを非表示/違反報告)
小石(プロフ) - 皆さんあけましておめでとうございます！これからも亀更新でやっていきますが、暖かく見守っていてください！今年もよろしくお願いします！ (2020年1月1日 0時) (レス) id: cd112bea33 (このIDを非表示/違反報告)
小石(プロフ) - みょんみょんさん» そうですそうです！分かる人がいたwあの話凄い面白くて好きなんですよねー！ (2019年11月30日 14時) (レス) id: cd112bea33 (このIDを非表示/違反報告)
みょんみょん - 二十七話のとこって、スタイリッシュチャーハンですよね？ (2019年11月30日 11時) (レス) id: a2c93f41d2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小石 | 作成日時：2019年9月21日 19時
