#504 ページ28
『――これだけは言っておく。目先の事に囚われて、狩るべき相手を見誤らないで頂きたい……敵に回したくない男の１人なんでね』
Aの手から携帯が離れたことを察した赤井は声色を切り替え、言葉を付け加える。
『それと……彼の事は今でも悪かったと思っている』
「――ッ‼︎」
途端に目を見開き、歯を食いしばる安室。
「(……彼？)」
その言葉が聞こえたAも、安室の様子も併せて首を傾げていた。
――
「安室さん……あの、安室さん？」
「あ……すみません、何か勘違いだったようで……帰りますね」
通話画面が消えて暫くした後も立ち尽くす姿が気になって、思わず声をかける。完全に意識が逸れていたのか私を見て一瞬肩が跳ねたけど、すぐに作り笑顔が戻った。
「帰る前に一つ聞いて良いですか？どうして僕のような怪しい人間を家に入れたりしたんです？」
普通入れないでしょ？と答えを促された沖矢さんは咳払いを一つして話し始めた。
「是が非でも話をしたいという顔をされていたので、つい。随分話好きな宅配業者の方だなあと思っていましたけど……」
「はあ……そ、そうですか……」
あまりにも気の抜けた返答に、つい私までがくっと肩を落とす。そ……そんなホンワカした返答でいいんですか！？
――
パタパタとスリッパの音を立てて、安室さんは玄関に向かう。その少し後ろで、私の足音も同じような音を立てていた。
「それで、」
「どうしてついてくるんです？」
「み、見送りをですね」
「本音は？」
「監視デ〜ス」
「でしょうね……」
念の為だけど、もしカメラなんか仕掛けられたら面倒ったらありゃしない。秀さんが安心して帰れる状態は守っておかないと。
「……本当は先に貴女を
「ほ、保護？」
「ええ。僕がこの邸宅に来る前にね」
工藤邸に戻る前に仲間に確保してもらい、Aの安全を確保した上で相手の出方を伺う計画だった。どういった経緯で赤井やFBIと協力をしているのか、まだ分からなかったから。
「だが……どうやらそちらが一枚上手だったようだ」
余分に人員を割いたにも関わらず、確保されることなく少女は工藤邸に姿を現した。赤井の味方に、彼女を守る有能な人員がいなければ出来ない芸当だ。
「だから貴女を保護するのは、またの機会にしておきます」
「そ、そこは延期じゃなくて中止にしてもらっていいですかね？」
(あはは)
(誤魔化されたッ!!)
2023/06/11
気づいたら時間飛んでやがる
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色 - すっごく!!面白いッス!!!それにこんなに長く続けてくれている方は初めてで長く楽しめるのが嬉しいッス!!!主人公ちゃんの秘密とかすごい気になるし、このくっついてそうでくっついてないところとか、すげえキュンキュンくるッス!!!俺、感動ぅ(´；ω；｀)って感じッス!! (8月2日 21時) (
レス) @page34 id: 9c759aa54d (このIDを非表示/違反報告)
さくら（ふぶきち）(プロフ) - 夢さん» 思い出して貰えてとても嬉しいです……更新頻度も展開も未だ亀ペースでホントに申し訳ない……また遊びに来て下さい！ (2023年5月5日 0時) (レス) id: 8478d38e5a (このIDを非表示/違反報告)
夢 - コナンくんの映画を見てこの夢小説をまた読みたくなって一気読みしましたwこれで10週目くらいです…毎度毎度きゅんきゅんが止まりません！！！更新無理なさらず頑張ってくださいね！ (2023年4月21日 7時) (レス) @page25 id: 4569fd3783 (このIDを非表示/違反報告)
さくら（ふぶきち）(プロフ) - ユナ＠前垢消えたさん» 一気見お疲れ様です。そして嬉しいです、ありがとうございます。 (2023年4月20日 21時) (レス) id: 82d53c230a (このIDを非表示/違反報告)
さくら（ふぶきち）(プロフ) - 紅葉さん» ありがとうございます。私としても、大変光栄なコメントありがたく感じています。今後も更新頑張っていきますね。 (2023年4月20日 21時) (レス) id: 82d53c230a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2022年5月29日 0時
