【名探偵コナン】最強狙撃手決定戦とか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

#42 ページ43

「(……いや顔怖ッッ)」


　この人あの、人相が悪いという訳じゃなくて、単にそのォ……血濡れなんですが！？！？何がどうしてそうなった


「〜〜痛っ！」
「よくも邪魔を……！！」


　床に座り込んでいた所を、力任せに引き上げられる。足に力は入らないし、加えてズキズキと痛みが走った。

　でもブチ切れ乱射されなくてよかった〜！！みんなは犯人がこっちに執着してる隙に上手く物陰に隠れてくれたから、私が穴だらけになる程度で済むけど！！(大惨事)


「っ、……子どもに銃向けてまで復讐しようとするなんて、やっぱロクな人じゃなかったですね！」
「ア？何知った口叩いてんだ」
「ふーん、私の顔忘れちゃったんですか？」


　──男は、自身の傷の痛みに思考を邪魔されつつAを睨みつけ……ようやく気がついた。

　昨日狙撃したはずの邪魔な女だ。間違いない。
　それが今ここにいるということは。

　男の開いた口から、怨嗟の籠った怒号が飛んだ。


「テメェの──テメェの仕業かぁッ！あのガキも、スナイパーもッ！！また邪魔しやがって！！」
「(……やった、狙撃妨害成功してる！！)」


　ガキにスナイパー……要するに昴さんかコナンくんがどうにかしてくれたってことだよね！？流石だわ昴さん何とかするって言うだけのことある！！心の中に留めておくけど盛大にガッツポーズしとくね！！


「……そんな訳なのでさっさと捕まってくれます？もうすぐFBIの人も来ますから。こんな馬鹿げた復讐、もうお終いです！！」


　怪我は痛いままでも、気力は全開だった。
　死ぬかもしれなかった誰かを助けられたから。

　わざと得意げに挑発すれば、怒り狂った犯人に服を掴まれた。うわやめて！！貰った服なのに破けたらどうすんの！！？


「殺してやる……！！」
「っ！」
「──FBIよ！銃を捨てなさい！！」


　おっとこれは殴られるか撃たれるかどっちだ〜！？と思った瞬間ジョディ先生の声が強く響いた。
　先生超ナイスタイミング！！お陰で私の命及び服の安全は保たれたよ！！


「来るな！！それ以上近づけばこの女の命はねぇ！！」
「(グエッそれはそれとして痛)」


　今の私は、怪我のせいで即座の抵抗も出来ない……つまり体のいい人質にされたことになる。
　けどメリットもある。いくら犯人が怒り狂ってたとしても、人質は簡単に殺されないから。


「(──それに、犯人を止められる狙撃手(スナイパー)の存在を知ってるのは、この場には私だけ！！)」


　どうにか窓側に連れ出すことが出来れば、この人を止められる！！

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