【名探偵コナン】最強狙撃手決定戦とか聞いてない【ギャグ/赤井秀一】

#40:いざ突入 ページ41

【──間もなく東都ベルツリータワー、第一展望台に到着致します】


　情報交換もひと区切りついて、エレベーター内に音声が響く。話を切り上げようとしたところ「なあ」と、コナンくんに話しかけられた。


『思ったんだけど、今オメーが堂々と動いてるってことは……もしかして』
「アッ私もうすぐ着くから切らないと★」
『オイ』


　流石名探偵察しが早すぎる。そりゃ昨日の外出程度ならまだしも、こんなこと独断でやろうとしたら怒り全開の怖い顔して捕まえに来るに決まってるからね！そしたらこんな呑気に電話してない。命は惜しい。


『……やっぱり昴さんも動いてんだな？』
「う……うん」


　もちろんこれは重大機密。誰にもバレちゃいけないんだろうけど、相変わらずコナンくんは例外。


「だからって、場所とかペラペラ教えるつもりはないからね！んじゃ」
『あ、そう……』


　だって私が勝手に伝えちゃダメかもしれないじゃん？言わなくたってコナンくんならすぐ分かっちゃうだろうけど、昴さんの迷惑になるようなことはしたくない。
　通話を切り、携帯をポケットに押し込むと同時にポンと電子音が聞こえる。


【340m、ベルツリー第一展望台です】


　開いた扉の先には、視界一面に広がるキラキラとした夜景があった。


「あ……A！見てよこの景色、凄いね」


　目の前にいたのは蘭。こっちに気づいて振り返る姿は、まるで漫画のヒロインみたい。


「来れてよかったね！……でもAは怪我してるから、園子が誘った時に言えばよかったのに──っA？」


　間髪入れずに腕を掴む。いつになく私の顔が真剣だったからか、蘭は呆気に取られていた。


「蘭、今すぐ逃げるよ！」
「え……えぇ！？」
「ウンそりゃ驚くのが当然だよねゴメン後で説明する」


　とにかく犯人は第一展望台の屋根にいるはず。FBIの先生たちも向かってるから……よし、エレベーター直行よりは階段使って下フロアに降りるのが吉！


「(早くみんな連れ──あれ待って、)」


　きょろきょろと辺りを見回しても、夜の雰囲気に合わせた照明はお世辞にも見通しが良いとは言えなかった。ウワめちゃ嫌な予感する


「他のみんなドコ？？」
「えーっと、さっきまで園子が子供たちのこと案内して回ってたから……」
「あっち。エレベーターの反対側よ」
「ア、哀ちゃん！！！(クソデカボイス)」


　突然ですがシリアスモードから暴走モードに移行させていただきますだって哀ちゃんがてえてえ！！


(A、屈まないで。怪我悪化したらどうするの)
(エ〜ン優しい好き……)

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