幼馴染は難しい

第七話 ページ8

貴方side



いよいよ、LIP×LIPとの撮影日だ！



打ち合わせで、今日PV撮影する『ロメオ』を聴かせてもらったけど、かっこよかったなぁ。



歌うまかったし(そりゃアイドルだもんね)



改めて勇次郎を見直したよ！



もう一人の愛蔵君も、とってもかっこよかった



ただ、それを言うと勇次郎が機嫌悪くなっちゃったんだけど、なんでだろ？



まぁそんなことは置いといて、



ただいま私が着ているこの衣装！



すっごい可愛いの！



すごくひらひらしているドレスでね？



テレビに出る時に上品なデザインのドレスはよく着るけど、



ここまでひらひらしているやつは中々ないからすごい新鮮！



って、私さっきから「すごい」しか言ってなくない？



そんなことを思っていると、衣装を着た二人が来た



勇/愛「よろしくお願いしまーす」



…………え？



私は目を疑った



だって、めっちゃかっこいいんだもん！



王子様を思わせるその衣装は、とても二人に似合っていた



勇次郎は青がベースで、



愛蔵君は緑をベースとした衣装



私、この二人に取り合われる役なんだよね！？



……心臓持つかな？



そりゃ、今までドラマや映画で共演してきた俳優さんもかっこよかったけど、



そんなの比べ物にならないくらいかっこいい



すると、愛蔵君がこっちに来た



愛「桜杏さん、今日はよろしくお願いしますね？」



わぁ、近くで見ると笑顔がまぶしい…



貴「こ、こちらこそ、よろしくお願いします！」



貴「っていうか、私達同い年だよね？タメ口ダメかな？」



愛「そっちがよければ。俺より先輩だろ？」



貴「じゃあタメ口で！」



愛「りょーかい。よろしくね♪」



貴「良かったぁ(ﾎﾞｿｯ)」



愛「何がよかったの？」



貴「えっ？聞こえてた？」



愛「おう」



貴「あのね、もし愛蔵君が私との共演が嫌で、雰囲気悪かったらどうしようって思ってたの」



愛「そんなことない。俺はむしろ、共演出来て良かった」



貴「ホント？」



愛「あぁ」



貴「よかった！改めてよろしくね？愛蔵君」



愛「その愛蔵君って呼び方嫌だ」



貴「あっ、ごめん……」



愛「いや、そうじゃなくて、君付けってなんかよそよそしいから。愛蔵でいいよ」



貴「わかった！愛蔵ね！」



その後も、撮影が始まるまでずっと愛蔵と話してた









……勇次郎が、苦しそうな顔で見ていることなんて知らずに

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