【文スト】大人びている少女、武装探偵社にて奮闘中

四十四話 ヨコハマキングパラダヰス ページ46

樋口の腕を引っ張り、自分の後ろに下がらせると、止まっていた白虎が動き始める。芥川はその瞬間を逃さず

芥川「羅生門…顎！！」

白虎の胴体を二つに切り裂いた。だがAは焦る事も無くその光景を見つめていた…が

芥川「チッ…生け捕りのはずが…だが」

芥川はAの背後にいた樋口に視線をやると、樋口は少々顔を歪めたが頷き

樋口「すみません」

樋口の謝罪を聞いたのか聞いていないのか、芥川は応えず、樋口は不意をつき、Aに手刀を入れた

A「…！」

Aが倒れ、二人は切り裂かれた白虎を見た。然し、その空間に雪が降り始め、虎が消えた

芥川「これは…今切り裂いたのは虚像か！？」

そして、芥川の背後から白虎が現れる。それを見た芥川は口角を上げ

芥川「羅生門！叢！」

そして、白虎とぶつかる、直前

？「はーいそこまで〜」

そこには、人間失格を発動させた太宰が

太宰を見た芥川は目を見開いた

樋口「貴方は探偵社の…なぜ此処に…！」

樋口が太宰にそう言うと

太宰「美人さんの行動は気になっちゃうたちでねこっそり聞かせてもらった」

太宰が取り出したのは盗聴器だった

樋口「真逆！」

樋口はポケットを探り、盗聴器を探す

樋口「あの時に…では最初から私の計画を見抜いて…！」

盗聴器を握り潰した、然し太宰は

太宰「ほらほら起きなさいよ〜敦君〜三人もおぶって帰るの嫌だよ？私」

そして太宰は敦の背後にいたAに目をやると

太宰「…⁈」

急いで駆け寄り脈を測る

太宰「…誰だい？Aちゃんにこんな事をしたのは」

生きている事にホッとしていたもの束の間、殺気を含んだ声で二人に尋ねた。二人もそんな太宰に恐怖を覚えた。だが太宰はAを抱き上げると

太宰「今回は気絶だけだから良かったけど…もしもAちゃんに怪我一つあったら、君達を倍以上に痛め付けてたよ…運が良かったね。」

そう言い、二人を睨みつけた。そして

太宰「じゃあ帰ら世良てもらうよ」

そう声をかけた、すると樋口は慌てた様に拳銃を出し、太宰に向けると

樋口「生きて帰すと思っているのか！」

芥川「ククッ辞めろ樋口、お前では勝てぬ」

笑いながら窘めた。だが樋口も納得がいかぬ様で

樋口「芥川先輩…でもっ」

反論しようとするが、芥川はそれを遮った

芥川「太宰さん今回は引きましょう。然し人虎とAの身柄は必ず、僕等、ポートマフィアがいただく」

そう、太宰に言った。そして太宰は

太宰「何で？」

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