【文スト】大人びている少女、武装探偵社にて奮闘中

三十話 或る爆弾 ページ32

福沢の言葉に二人は

二人「「お任せ下さい」」

そう返す。が、肝心の敦は

敦「ちょ、ちょっと待ってください太宰さん！それじゃあ、僕に紹介する仕事って…」

焦った様に太宰に聞くが

太宰「合格だそうだよ？武装探偵社にようこそ、中島敦君」

太宰には笑顔で返されるだけだった。そして

A「おめでとうございます、敦さん」

Aも声をかける。そして、谷崎を引っ張り、此方に来るナオミ

谷崎「ちょちょちょ！」

余りの速さに、谷崎は引き摺られて来た

ナオミ「おめでとうございまーす！」

谷崎「お役に立てて、良かったです」

二人も敦に祝いの言葉を述べるが

敦「いやいやいや、こんな無茶で物騒な職場、僕には無理ですよ！」

だが太宰はそんな敦に真剣な声色で

太宰「皆を助ける為に、爆弾に覆い被さらなんて、中々出来る事じゃない」

と、素直に先程の事を賞賛する太宰。そしてこの二人も

ナオミ「そうですわナオミ感動じゃいました」

A「私達を優先して助けてくださった事、本当に尊敬に値します」

笑顔で人質役だった二人も敦を賞賛する。そして

太宰「君なら大丈夫だ」

安心させる様声をかける太宰に

敦「でも…」

顔を伏せ言葉を濁す敦、その頃

【社長室】

春野「結局社長は、彼に探偵社に入って欲しいというお考えなのですか？」

【社長秘書ーーー春野綺羅子】

春野が福沢に湯呑みを渡し乍ら問うが福沢は答えずに茶を啜ろうとした時

福沢「ん？」

何かに気が付き、福沢は湯呑みを見る

春野「…！茶柱が立ってる…良い事がありそうですね、社長」

と、覗き込んだ春野も福沢に笑いかけるが福沢は一向に答えず茶を飲むが

福沢「…アツっ」

社長は猫舌な様だった

〜〜〜

太宰「でも、まあ〜君が断るなら無理強いは出来ない…」

その言葉に一瞬、期待した敦だが

太宰「しかしそうなると、私は君の今後が心配でならない…まずは社員寮を引き払わなくてはならくなるし…君のようにこれと言った特技もなく、しかも友達を知り合いもいないも居ない者が仕事を探すのはさぞかし大変だ」

太宰の言葉にどんどん表情が曇っていく敦。極め付けは

太宰「それに君はお尋ね者の虎だからなぁ」

敦「あぁ！！」

どうやら忘れていたらしい

太宰「それが知れたら、どんな仕事を良くてクビ悪ければ捕まって射殺だろうな」

その言葉に

敦「し、射殺！？」

持っていた爆弾を抱き抱え仰け反る敦

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