SPARC

ジェラシー（y） ページ43

エントランスで千賀と待つ

先着隊はニカだった…
飛び付くように
千賀に抱きつく
〈わぁ！ビックリした！〉
【ダメ………ミツ見つかんないメタリックブルーの車でこっち方面に向かってたのはわかったけど……】

千賀の顔がたちまち曇る…

ドタバタと…玉と宮田も合流して
青い顔した太輔が
『チクショウ！メタブルの車……片っ端から当たってやる！』
とか…ブツブツ言ってる

いや〜ごめんね……そのメタブルの車うちのだわ！とか、心の中で思いつつ………
エレベーターに乗り込むと
5階のボタンを押した

【アレ？何で？ワッターの部屋6階でしょ？】
〔ん〜〜……今日はいいの。5階で。〕

他の皆もキョトンとしてる
太輔以外は……

『渉！……いいのか？5階って？！アイツ居るんだろ？』

〔あ〜いいのいいの。ソイツに用が有るんだから〕


合鍵で開けて
勝手知ったる部屋に入る………

太輔はニカ千宮玉を促して先に入れると
一番最後についている

4人とも
恐る恐る入って
キョロキョロ辺りを見回していた

俺は自分の部屋だしズカズカ進んで……

目線の先に
ソファで重なりあい
ジャレあう

ミツ…そして…



〔………ねぇ………なにしてんの？〕


自分でも驚くほど
かすれて低い声が出た

《あ！おかえり渉♪》

呑気な恭平の声と

恐る恐る
こちらを仰のぐミツ……
少しはだけたスウェットから
白い脇腹が見えた

キョロキョロしてたニカが俺の背中に
思い切りぶつかって
【ふきゃ！】って変な声出した
鼻をぶつけたらしい

〈ニカ？！大丈夫？〉
【ワッター急に止まるから鼻打ったぁ〜〜】
［ニカ…何やってんの？あはは！］
｛？！アレ？？？！ミツ？！！！｝

『北山？？？！何で？何でここに………』


〔お前！何してるって聞いてんだよ！！！〕

ワチャワチャするメンバーが
シーーーンとする……


「まっ！待って横尾さん！！あのね！」

〔ミツには聞いてない…恭平に聞いてるんだよ！！！〕

俺は一気に怒髪天だった

部屋中にわずかな電子音だけが
静かに響いている

ミツも恭平も
相当驚いたのか
いつまでもソファに重なりあったまま
固まっていた

仁王立ちの俺の横を
誰かがすり抜け
恭平の肩を
押し退けると

ミツを抱き締めて

『………北山………良かった………』
「………ふ………藤ヶ谷？」

そのまま小さな子供を抱っこするみたいに
抱えあげダイニングセットの椅子に座らせた

どう見てもサイズの合わないスウェットの
萌え袖に腹が立つ ！！！

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