【w.r.w.r.d!】どうやら彼の愛は重そうです

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『あの』
「……ん？」

『かれこれもう30分以上経ちますが』
「せやなぁ」




『……………いや、いくらなんでも長すぎる』





あの後すぐに開放されたと思いきや

掴まれたままの手首を引っ張られ
ソファーの前まで向かったと思えば、彼はそこに腰をかけた



『え？』



と不思議な声を出した私に、彼は掴んでいた私の手首を引く
気の抜けた私はそのまま鬱さんに抱き着く形になってしまって




逃げようとしたが許しては貰えるわけもなく


動く私を組み敷くように彼はゴロンと寝っ転がり、腕を身体に回した



その状態が30分だ



いや、長過ぎる






『鬱さん、そろそろ夜ご飯…私お風呂も入りたいです』
「んー……Aちゃんいい匂いするけど」


『ちょっ…匂い嗅ぐのやめ…どこ触ってんだ！！蹴り落としますよ！？』
「温いしいい匂いやし…柔らかいし……眠くなってきたわ」




『……だ、だから…！っ…！？』




目の前にあった筈の顔が下へ行き、胸元まで来たと思えばそこへ顔をうずめ始めた


動いていた手が腰回りへ
彼の長いであろう足が私の足に絡み付き、体が固まる


お巡りさんこっちです

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