【w.r.w.r.d!】どうやら彼の愛は重そうです

244 ページ44

楽しそうに会話をする2人をぼんやり眺めていて


そういえば……


フードを被ってないゾムも割と見なれた方だ
少し色素の薄い茶髪、少しくせっ毛だろうか
前髪は長いからあまり目は見えないが


整っている




と、なると……





「……Aちゃん？」
『…しんぺい神さん、布の下見てもいいです？』
「俺の顔があるやん」



「…ん？あー…この下？」





ニコニコ笑った彼の口元

ひらりと少しだけ風で揺れる布
ロボロさんもカワイイ系だったよな…
と確信した私は『いいです…？』と様子を伺う

ゾムさんが私の袖をちょいちょいと引くが、それに構わず私はしんぺい神さんに近づいた





気になる


彼も多分イケメンなのだろう






『……し、失礼しま「ふふ、有料やで？」っうわ！？』





手を伸ばし、彼の布に触れたその瞬間
いつものんびりしている彼はすぐに私の動きを止める

伸びていた私の手を掴んだしんぺい神さんは
「代金貰ってもええ？」
と優しく微笑んだ





『っ、え、遠慮します』
「何やかんやでペ神が1番怖いわ」
「えー……なんでや」





……今見えてはいけない瞳を見た気がした


危なかった

今日を得てしんぺい神さんにも気をつけようと心の底から思いました

245→←243

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す