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Episode33 ページ46

しばらく武器に加護を付与する実験は続く。研究室にいた質なのか、Aは没頭し続け、止められるまで続けるようになる。

「…ジークフリートさんが見分けがつくなら、それで解決しそうな気もしますけどね」
「おそらく、一過性にすぎないのだろう。Aが何かあれば力もなくなると考えていい。それでは体力の消耗が激しい」
「なるほど…しかし、Aは何をもとに加護を付与して…そもそも、加護とはどういうものなんでしょうか」

人間には理解できない次元のこと、それを理解することはできないと思いつつ、ルリアのような存在もいる。

「加護とは、主に自分の司るものの効果を分け与えることだ」
「A…?キリはついたか?」
「いや…ランスロット、星の獣は皆、何のために生まれたか知ってるか?」
「…なんの、か。悪く言えば兵器だとか、道具といわれるのは聞いた」
「そう…だな。単に親である星の民に利用されるだけの命だった。サンダルフォンはルシフェル様に造られたから例外だろうけど…」
「そうだったのか…」
「だから、僕は本来は加護を与えることはできないんだ」
「な、なんだって?」

Aの言葉に驚く。だから、と何でそうなったのか理解できず、思わず聞き返す。

「僕は何も司っていない。だけど、様々な力を僕は与えられて今がある。武勇を誇るミカエル、医癒を誇るラファエル…と、まぁ挙げればキリがないほど。その力を僕は媒介にして自分で生成しながら戦うんだ」
「そう…だったのか」
「同じように、サンダルフォンの力もそうだ。僕等は限界が来ると力尽きてしまう。で、だ…ランスロット、こっちにこい」
「あ、あぁ…」

呼ばれて傍に行くと、突然背中に手を当てられる。しばらくすると、何かが流れ込んでくる。

「…今のは?」
「お前の中にある水の力を媒介に僕の力でガブリエルの加護をつけた。同じようにほかの二人もできる…どうだ、何か感じるか」
「…なんとなく、体が軽くなったように感じるよ」
「そうか。で、ここからが本題だ」

Aは剣を出すと、ランスロットに持たせる。すると、その剣は青い光をたたえる。

「こ、これは…」
「お前の魔力に反応して剣が力を持っている。お前の双剣も同じようにできる…けど、これを騎士団全員は無理だ。加護である以上、僕の体力は消耗し続ける。僕が眠ったりすれば、消える。だから、四騎士…そしてアグロヴァルにここを任せる」

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ミレン(プロフ) - よせふさん» おおお!ありがとうございます!家に帰ったらすぐ取りかからせて頂きます!もし気に入っていただければまたリクエストください! (2019年4月2日 11時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
よせふ(プロフ) - はじめまして、もしよろしければルシフェル様とサンダルフォン、主人公の3人が中庭でほのぼのしているお話が見たいです…!二人と仲良しな主人公が見たいです!ぜひ!!ご検討ください!! (2019年4月2日 1時) (レス) id: f12f54b1ee (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 大真面目にコメントください (2019年4月2日 0時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御煉 | 作成日時:2019年3月29日 23時

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