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Episode14 ページ27

グラン、ビィ、ルリア、サンダルフォン、そしてAが甲板に集まる。そして、その周りを多くの団員と天司が囲む。

「気を付けるんだぞ、ルリア。グランモ、ビィ君も…そして、二人も」
「カタリナも、待っててくださいね!」
「団長、グランサイファーは任せておきな!」
「うん、任せたよ!」
「A、サンダルフォン。くれぐれも用心するのだぞ」
「ちゃんと救急箱は持ったか?」
「気を付けてね…がんばって」
「汝らに良き風が吹かんことを」
「…ありがとう」

口々に一時別れを告げる。サンダルフォンとAも期待を受けているのを感じながら出発の準備をする。

「…っと、忘れるとこだった」

カバンに入れておいた服を取り出し、羽織る。その瞬間、大きく歓声が上がる。

「任せたぞ!」
「いってらっしゃーい!」

盛り上がる仲間に苦笑いしつつ、剣を天に突き上げ、応える。

「さぁ、行こうか」

グランの声で再び空へと向く。羽を顕現させたAは、グラン達とサンダルフォンとを、まとめて瞬間移動する。光の粒子となって消えていったA達に、ようやく完成もおさまるのだった。そして散り散りに自分達の目的の為に移動を始める。

「…ここがその場所か」

ジークフリートの突き止めた場所にたどり着くA。そこは洞窟のようになっており、中は薄暗く不気味な気配を漂わせる。気配を探るようにあたりを見回すA。

「…確かに、幽世の力が残ってる」
「ならさっさと行くぞ」

サンダルフォンを先頭に続く。ピリピリとした空気が張り詰め、次第に言葉少なになる。足音と呼吸の音のみ響き渡る空間の中、不意にサンダルフォンが立ち止まる。

「…行き止まりだ」
「どこかに分かれ道でもあったんでしょうか…」
「いや…おそらくここであってる」

前に進み、壁に歩み寄るA。右手を壁にあてると、何やら術式が浮かび上がり、光りだす。そして次第に壁はなくなっていき、さらに道は続くのだった。

「…すっげぇ」
「ま、魔法なんですか?」
「いや…幽世の力を持つ者のみが通れるようにしたらしい。壁には不自然な点が多かった」
「では、先を急ごう」

さらに奥へ進んでいくと、もはや光は届かなくなる。松明に火を灯しながら進んでいくと、突如広い空間に出る。

「…いよいよ、到着らしい」

A達の目の前に現れたのは以前、船に現れたアンフェルだった。

「ようこそ、我が城へ」

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ミレン(プロフ) - よせふさん» おおお!ありがとうございます!家に帰ったらすぐ取りかからせて頂きます!もし気に入っていただければまたリクエストください! (2019年4月2日 11時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
よせふ(プロフ) - はじめまして、もしよろしければルシフェル様とサンダルフォン、主人公の3人が中庭でほのぼのしているお話が見たいです…!二人と仲良しな主人公が見たいです!ぜひ!!ご検討ください!! (2019年4月2日 1時) (レス) id: f12f54b1ee (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 大真面目にコメントください (2019年4月2日 0時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御煉 | 作成日時:2019年3月29日 23時

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