検索窓
今日:7 hit、昨日:39 hit、合計:50,107 hit

Episode7 ページ8

「ん…はっ!」
「慌ただしい目覚めだなAよ」
「ミカエル…」
「随分と派手にやられたな」
「そりゃもう、天司で唯一死にかけたさ…ルシフェル様は」
「此度のことで動いておられる。わらわもそのためにここにおる。貴様は好きに動けと言っておられた」
「…なら、話をしにいく」
「やめておけ。その羽ではカナンへは行けん」
「…羽?」

自らの羽を顕現させるが、2枚しか現れない。

「…まったく、過保護だ」
「その羽はわらわたち四大天司が預かっておる。天司長の指示のみでしか返還せぬと思え」
「やれやれ…」

逃げられた、と思う反面、死ぬのを拒まれたとも考える。

「あの方の真意は…」
「知らぬ。暇ならば仕事をくれてやる。貴様はまる1年眠っておったのだ」
「い、1年!?」
「元素の使い過ぎであろう。わらわたちと違い、本来はあのお方の力を使っておるのだ」
「…カラの天司も楽じゃないなぁ」
「貴様には、以前貴様が出会った特異点のもとへとゆかせる。鳴動をさせぬためにも、貴様が導くのだ」
「それを抑え込む力もくれないのか」
「貴様ならそれぐらい容易であろう。本来元素などなくても貴様は四大天司に並ぶ力があるのだからな」
「買い被りだ…ミカエル、わざわざ来てくれてありがとう」
「ふん、貴様がおらぬと調子が狂うのでな。しばらく顕現を控える。貴様も地上では気を付けておれ」
「…わかった」

ミカエルの助言もあり、以前世話になった騎空団を探す。見つけたころには、仲間が大勢増えており、団結力もましていた。天司であることは知られぬな、という助言にあやかり羽は顕現させていない。

「っていっても、なんだか約束やぶっちまったしなぁ」

空の上から船を眺める。ルリアやビィが団長とともにはしゃぐ。操舵をする男が、年の割には鍛えられた男と話をする。魔法を操る少女と、彼女に指南する星晶獣…

(人と獣が共存しているのか…)

以前出会った女の騎士は、剣の鍛錬に励んでいる。ずいぶんと力をつけていた。

「人間は、やはいいいな。仲間…か」

ふと、色気のある魔法を操る獣と目が合う。それにつられる形で団員と目が合う。

「あ、A!」
「誰だ?ありゃあ…」

船におりたつと、真っ先にルリアがかけよる。

「も〜、どこに行ってたんですか!?心配したんですよ!」
「あれから、こいつと違う島に行くたびに伝言を残して回ったんだぜ?」
「悪かったよ。ちょっといろいろあったんだ」

Episode8→←Episode6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (9 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
43人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:御煉 | 作成日時:2019年3月3日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。