▼.花の死骸が踏み潰される音がする / ケイト ページ24
※Not 監督生
「＿＿＿＿＿＿ケイト?」
「え、」
街中で突然、待ち合わせしたわけでもない人に名前を呼ばれる、なんて、フィクションでならよくある、だけど現実にはそうそう無いシチュエーションじゃない?
鈴を転がしたような、という形容表現がよく似合う女の子の声に名前を呼ばれて、それに聞き覚えがある気がして、思わず振り返る。
ぱち、と綺麗なトパーズ色の瞳と目が合って、やがてその瞳がぱっと嬉しそうに瞬いた。
「やっぱりケイトだ!」
そう言ってその女の子は、長いまっすぐな茶髪を揺らしてオレに駆け寄ってきた。「うそ、エリィ」状況を把握できていないオレを置き去りにして、その女の子は、＿＿＿＿3年前に別れを告げて、ホリデー中も会わないようにしていた幼馴染みは、オレの手をその小さな手で握って、「久しぶり!」と太陽みたいな笑顔を浮かべた。
幼い頃の記憶なんて、思い出したい記憶ではない。
昔のけ〜くんってば女の子みたいに可愛かったものだから、姉二人のおさがりのフリルたっぷりのワンピースとかよく似合っちゃって、姉ちゃんたちに「可愛い可愛い」ってしょっちゅう着させられてた。物心つきだした頃は、男にこんなもん着させて何が楽しいのって冷めかけちゃってたけど、女系一家の中で男のオレは下っ端みたいなもんで、オレより“上”でふんぞりかえってる姉二人に文句を言えるはずもなく。黙っておいたら勝手にちやほやと「可愛い」にしてくれるからまあいっかって諦めて、彼女らが飽きるのを待ってた。
とにかくそんな幼少期を過ごしたもんだから、エレメンタリースクールに入ってそれなりに男の子らしい格好をするまでは友達が少なかったと思う。まぁ、その男の子らしい格好は姉たちには大不評だったんだけどね。
オレはどうしても女の子じゃないから、そこはフォトジェニックってことで許してよ。
そんな中で、Aは数少ない、いわゆる幼馴染みと呼ぶべき子だと思う。
オレが女の子モノのドレスを着させられているのを見ても「それ動きにくそうだから着替えてきて、一緒にあそぼう」なんて言葉で一蹴してしまったことを、今も覚えている。
女の子のくせに、オレをぐいぐい引っ張り回して行くような子だった。
それもエレメンタリースクールに入学してしばらく経った頃には鳴りを潜めて、くるくると癖のついた栗色の長髪とキラキラしたトパーズ色の瞳がよく似合う、線の細い『可愛い女の子』になってしまっていたけど。
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硝子屋(プロフ) - 食パンさん» リクエストありがとうございます。ゆっくり更新になるとは思いますが、気長にお待ちくださると幸いです。 (7月11日 23時) (
レス) id: bfedb6e9a1 (このIDを非表示/違反報告)
食パン(プロフ) - あのぉ趣味でやってるなら申し訳ないのですが厚かましいお願いです。レズで元の世界に彼女もちの監督生夢主と、本気で夢主を墜とすつもりでいるルクハンをお願いしたいです！※夢主は彼女から離れるつもりはないあと夢主は女の子。これからもほどほどに頑張ってください (7月10日 18時) (レス) id: 1be4b3aa35 (このIDを非表示/違反報告)
硝子屋(プロフ) - ハイドさん» 返信遅くなって大変申し訳ありません……！リクありがとうございます、承りました！ただ、私情によりこれから先更新できる頻度が少なくなってしまいますので、気長にお待ちくださると幸いです……。 (2021年2月2日 20時) (レス) id: c0a77834dc (このIDを非表示/違反報告)
ハイド - 初めまして！リクエスト良いですか？キャラに盛る毒を夢主が奪って飲み込んだらをお願いします！キャラはフロイドでお願いします！ (2021年1月31日 11時) (レス) id: 76fb91e4e9 (このIDを非表示/違反報告)
硝子屋(プロフ) - ソーダさん» ありがとうございます〜〜！そう言っていただけるのが何より嬉しいです……！ (2020年12月24日 18時) (レス) id: c0a77834dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：硝子屋 | 作者ホームページ：
作成日時：2020年3月2日 16時
