拝啓、愛しの日本人。[ 終 ]

拝啓、愛しの日本人。 ページ48

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それは小さな募集だった。










普通なら誰も気づかないような、









そんな小さな募集だったんだ。









気まぐれ、って訳じゃなくて、










ただ、気になったからっていう理由からで。








手紙のやり取りをして、








お互いのことをさらに知りたいと思った。








そんなの、わからないけどさ。








辿り着いた日本だって、









あなたに出逢えたことが奇跡だと思ったんだ。








『仕事、どう?』








｢順調ですよ。ジミンさんはどうですか。｣








｢僕も順調です。｣










機械越しの声だって、








かけがえのないものなんだって。









拝啓、愛しの日本人。








そうやって書き出した手紙を思わず丸めた。








だって、こんなの恥ずかしいじゃん。









またいつか、あなたに会える日を待ちながら。









僕は今日も筆を執る。










手紙に乗せた言葉たちをあなたに。











[ 終 ]

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