高鳴る鼓動が煩わしいのは。 ページ38
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パクさん呼びから、
ジミンさん呼びで。
高鳴って、苦しくて。
なんだか、嫌じゃない苦しさで。
困ったな、頭から離れない。
もっと、もっと呼んで欲しい。
忘れたくない、忘れられない。
ずっと、脳裏にあってほしい。
JM『もっ、と呼んでください、
ぼくの、名前、もっと。』
Aさんの手に触れて、
メガネを外して、
見つめたのなら、
目をそらされた。
でも、耳は赤くて。
JM『よんで、くれないんですか。』
｢ジミン、さん。｣
JM『もっと、』
｢ジミンさん、｣
JM｢もーいっかい。｣
｢ジミン、｣
にんまりと笑って、
見えないけど、きっと頬は赤くて。
だから、
だから。
JM『A。』
帽子を外して、
彼女を見つめながら、
多分、愛しいような、
そんな声が出たと思う。
僕らしくないかも、それでもいい。
Aさんの頬に触れて。
微笑みながら。
｢もーいっかい、です。｣
JM『A、』
｢ふふっ、もう一回。｣
JM『………………A。』
思わず彼女を抱きしめた、
ぎゅうーーーっ、と離れないようにと。
笑いながら抱きしめたのなら、
慌てていたけど。
あぁ聞こえてるかな、
聞こえちゃってるかな。
高鳴る鼓動が、うるさくて、仕方がない。
わかってるのに、わかってたのに。
欲しくて堪らなくなる。
｢ジミンさん、｣
JM『なぁに。』
｢………………呼んでみただけです、
そろそろ戻らないと、怒られますよ。｣
ぽすぽす、と腕を叩かれるから、
彼女から離れた。
名残惜しくて。
もっと抱きしめていたかったけど、
そうはいかなくて。
JM｢……………うん、
今日は会ってくれてありがとう、
まだ滞在するから、時間合えば、
また、会いませんか。｣
このまま消えてしまいそうで、
それを嫌だと思ってしまって。
彼女の手を握りしめながら、
そんなわがままを僕はまたこぼす。
微笑んで、少し目をそらされたけど。
｢お時間合えば、勿論。｣
耳まで真っ赤にしながら、
そんな答えを聞いて、
僕はまた、舞い上がる。
人間って単純だな、困った。
JM｢やった、
………………駅まで送ります。｣
手を出したのなら、
握られて。
｢ふふっ、ありがとうございます。｣
また君は笑った。
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miz(プロフ) - もう、めちゃくちゃ良かったです！楽しみながら読むことが出来ました！！ (2022年2月28日 1時) (
レス) @page50 id: 6ed4b49dda (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - ジミンちゃんとの文通ときめきました/// ステキなお話ありがとうございます! (2022年1月3日 3時) (レス) @page50 id: 8832d32b96 (このIDを非表示/違反報告)
MA SAKA(プロフ) - お話素敵すぎます！続きを楽しみにしてます！ (2021年11月29日 10時) (レス) @page41 id: d6bf311559 (このIDを非表示/違反報告)
Dtpnjtwtvmt(プロフ) - もう一言ですき！！！！！ (2021年10月8日 14時) (レス) @page39 id: e5b6025cac (このIDを非表示/違反報告)
hkh(プロフ) - 楽しみに読ませていただいています。言葉の雰囲気がとても好きで、何度も読み返しています！これからもご無理のないペースで、素敵な言葉を覗かせていただけたら嬉しいです。 (2021年5月9日 19時) (レス) id: f9da484c95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことり
| 作成日時：2021年4月9日 11時
