今年の夏は空っぽです。 ページ24
.
空白だらけの日々の中で、
心の支えは、
アミとあなたからの手紙と仲間と、
ははっ、たーくさんあるのに、
どうにも僕は、救われない。
2月から始まった僕らの文通は、
気づけば、8月になって、
半年ぐらいが過ぎ去っていく。
降っていた雪の儚さも、
桜の花びらの行方も、
今は誰も彼も忘れてしまったことだけど。
夏の青空も、白い雲も、輝いてるのに。
今年の夏はとても綺麗なのに、
その青空の下で、
アミに会えないなんて、嫌だなぁ。
[ 今年の夏はどこにも行けなそうです。
沢山出かけようと思ったんですよね。
旅行とかも行きたかったんです、海外とか。]
来るのなら、韓国に来ませんか。
僕が案内します。
美味しいお店、知ってるんです。
お洒落なカフェも、
夜景が綺麗なところも、
どこのホテルがいいのかも、わかるから。
だから、僕があなたに伝えたいのは。
多分そんな感じの、友人としてなのに。
理想を描いて、
あなたとの夢を見てしまうのは、
どうしてなんだろ。
どうして、なのかな。
JN｢やぁーー、
ジミナ、なぁに暴れてるんだ？｣
JM｢うるさいです、ジニヒョン。｣
Aさんからの手紙で、
顔を隠しながら、足をバタバタさせてたのなら、
ジニヒョンの声がした。
僕は僕の部屋にいて、
僕のベッドの上。
JN｢心配してたのを、そう言うなよォ！
そんで、どうかしたわけ？｣
JM｢ねぇ、ヒョン。
今年の夏は、白いですね。｣
そのことを投げたのなら、
白い便箋からぼやけて見えるあなたがいる。
白い、白すぎた。
だから、どうしようもないってのがあって、
もし叶うのなら。
叶ってくれるなら。
僕は。
JN｢何も無いからこそ、
アミの手本になれるよう、頑張るべきだろ。｣
JM｢ははっ、そうですね、ヒョン。｣
大人しくしていること、
それが僕らのやるべき事ならば、
それが、正しいのなら。
我慢するし、やるしかないじゃんか。
[ コロナがおさまったなら、
韓国に来てください、案内しますから。
美味しいお店、沢山知ってます。]
いつか、いつかと待ちわびた、
そんな日が来るのなら、よかったのに。
きっと、
その先の未来は、
まだ、遠くて仕方がなかった。
お前らが幸せならそれでいい。→←日本と韓国の距離はどのくらい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1589人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
miz(プロフ) - もう、めちゃくちゃ良かったです！楽しみながら読むことが出来ました！！ (2022年2月28日 1時) (
レス) @page50 id: 6ed4b49dda (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - ジミンちゃんとの文通ときめきました/// ステキなお話ありがとうございます! (2022年1月3日 3時) (レス) @page50 id: 8832d32b96 (このIDを非表示/違反報告)
MA SAKA(プロフ) - お話素敵すぎます！続きを楽しみにしてます！ (2021年11月29日 10時) (レス) @page41 id: d6bf311559 (このIDを非表示/違反報告)
Dtpnjtwtvmt(プロフ) - もう一言ですき！！！！！ (2021年10月8日 14時) (レス) @page39 id: e5b6025cac (このIDを非表示/違反報告)
hkh(プロフ) - 楽しみに読ませていただいています。言葉の雰囲気がとても好きで、何度も読み返しています！これからもご無理のないペースで、素敵な言葉を覗かせていただけたら嬉しいです。 (2021年5月9日 19時) (レス) id: f9da484c95 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ことり
| 作成日時：2021年4月9日 11時
