真・帝国学園。 ページ24
キャラバンに乗ろうと思えば、修也くんと私の席にしれっと染岡くんと吹雪さんがズレていて。
何だかやるせない。
どこへ座ろうか悩めば、モヒカンさんが真ん中座れよとにこにこしてくる。え、むりぃ…。
そんな一触即発の鬼道さんとの間に挟まないでください。
ガン無視させてもらって素通りして壁山くんの隣へ居座る。
「ちっ。無視かよ」
久しぶりのキャラバンは、壁山くんのおかげかちょっと手狭に感じた。
モヒカンさんの道案内の元、辿り着いたのは工場地帯で。
海岸沿いに車を停めれば、どこにも学校なんてなくて。
海の中から現れたのは大きな船。
階段が伸びてきて、影山さんと鬼道さんが挨拶とは言い難い、挨拶を。鬼道さんってこんなに感情的になる人なんだ…。ちょっと引いと見れば、影山さんは鬼道さんを中へと呼んで、後を追いかけた鬼道さんを追いかけた円堂くん。
塔子さんが、2人の後を追いかけようとするとモヒカンさんが引き止めて。
こんな人にデリカシー語られても、なんて呆れていれば突然伸ばされた手に、引っ張られて前踏み出せばモヒカンさんが目の前にいた。
「へ、」
再会する相手なんて私には、帝国には知り合いなんて居ない。
振り払おうとした手が、あまりにも強くて、振り解けなくて。
「離して！」
「そう警戒すんなって。あんたにはあんたで話があるんだとよ」
「…それが、ここまで私を誘導した理由？」
モヒカンさんを睨み付ければ少しは話が通じるじゃん？と嬉しそうにされた。いや、どう考えたってそうでしょう。
引き止めてくれる人なんて誰も居なくて。
というか、私がその影山さんに用事なんて何も無いのに。
歩き出せば、ご機嫌そうに腕を引っ張るモヒカンさん。
ついて行くから離してくれればいいのに、そう思った時、モヒカンさんの胸元で光る、それを見つけた。
「そ、れ…？」
「あ？やっぱ知ってんじゃん？」
階段を登りながらご機嫌なモヒカンさんは、るんるんと先を急ぐ。
鬼道さんの声が響いてくる。
感動の再会ってやつだね、と喜んで手を叩くモヒカンさんに場違いに思えてならない私。
だって、本当に。
申し訳ないけれど、影山さんのせいだとしても、帝国学園にいい思い出は無くて。
目の前で繰り広げられる鬼道さんとの言い合いも、私は…聞いていてどうしたらいいんだろう。
影山さんは、私にこの会話を見せて、何をしたいの？
そう思っていれば、モヒカンさんが気付いたら目の前にいて耳元で囁いた。
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守羽(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます。すみません…手違いで先に続編を立ててしまった次第です。本日続編分まで合わせて更新するのでお待ち頂けたら幸いです。 (2022年8月19日 16時) (
レス) id: d0d25ba477 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - この話の続きが気になってますが、パスワードがかかっており話が読めないのですが…… (2022年8月19日 9時) (レス) id: dac527e381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/
作成日時：2022年8月14日 14時
