ゲレンデ。 ページ17
「皆、朝早くから偉いね……」
ユニフォームを分けて吹雪さんを含めて、2チームに別れて練習をしてる皆にかけよれば呆れたような雷門さんに窘められて。
そういえば。
監督起こしに来なかったな、と瞼を擦っていれば。
吹雪さんを受け入れられない染岡くんが怒鳴っていた。
「豪炎寺の代わりにはなれない！」
怒っている染岡くんに、風丸くんが、吹雪さんの肩を持つ発言をしてさらに怒る染岡くん。不意に、秋が見つめてきて。
「なあに？」
「Aちゃんも、染岡くんと同じ意見なのかな、と」
「んー、そういうの興味ないかな」
体を伸ばして、準備運動をしていればゲレンデで案内してくれる吹雪さん。
ジャージを着ていたからなのか、はい。と私にもスケボーを渡してくれる白恋中の人たち。なんと。私にも滑れと。
きゃんきゃん吠えてる染岡くんに、肩を突然掴まれて。
「お前もそう思うだろ？！」
「え、なに」
スケボーに足を固定していた所を掴まれたのでちょっとバランスを崩して、尻もちを着けばなんか激怒する染岡くん。
え？なんかダメだったの？
ヘルメットを被れば、近くにいた一之瀬くんが手を貸してくれた。
「気にしなくていいよ。豪炎寺の事で、吹雪に当たっちゃってるだけだから」
「そういうの、疲れないのかな…」
よいしょ。と立ち上がれば、一之瀬くんが目をぱちくりとさせて。
意外！と肩をすくめる。どうして？と小首を傾げれば、そのまま手を引かれて皆のところへ連れていかれる。
いや、たぶん私滑れると思うの。
「だって、Aは豪炎寺のこと好きだろ？だから、染岡みたいに吹雪は受けれいられないって言うのかなって」
ああ、なるほど。
ちょっとバカにされているのでしょうか、私は。
思わず笑ってしまった。
「修也くんは修也くんだもの。吹雪さんが入ったからって、代わりに吹雪さんが特別になるはずないもの」
「おっと。そりゃあそうだ！ごめんごめん」
一緒に滑ろうか、と手を離した一之瀬くんに頷けば、円堂くんの悲鳴が聞こえてきた。
鬼道さんと塔子さんが息を合わせて滑るのがよく見える。
ほら、いこう！と土門くんと一緒に滑りだした一之瀬くんを見送り、皆を見ていると吹雪さんが横に着地しに来た。
「大丈夫？怖いの？」
え。びっくりしてぱちくりしていれば、手をさし伸ばしてくれて。
「怖くないよ、一緒に風になろうよ」
「…こわくないです」
立ち上がり、吹雪さんから距離をとるように、重心を傾けて滑り出した。
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守羽(プロフ) - マナさん» コメントありがとうございます。すみません…手違いで先に続編を立ててしまった次第です。本日続編分まで合わせて更新するのでお待ち頂けたら幸いです。 (2022年8月19日 16時) (
レス) id: d0d25ba477 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - この話の続きが気になってますが、パスワードがかかっており話が読めないのですが…… (2022年8月19日 9時) (レス) id: dac527e381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisagi/
作成日時：2022年8月14日 14時
