最強の殺し屋は転生して鬼狩りするんだって。壱

28話 レシーブレイターという元々の能力。 ページ29

『駄目だっ…今は駄目だ……』




あの鬼は強い、倒せたとしても怪我をしてしまう。




私は治るからいいが人間は治らない。




『っぐ……したかない……あまり使いたくはなかったが……』




万が一、万が一だ、あの3人の中で誰かが死んでしまったら……私は後悔する。




それだけは嫌だ。




『っ……“レシーブレイター”』ｶﾁｯ




『っはぁ……、急ごう。』




レシーブレイター


それは人造人間が元々取得している能力のこと。

リバウンドや生き返りを後でやる代わりに、今は免除されるという物だ。

しかし欠点がある。

この能力は全て倍になって帰ってくる。

レシーブレイターを使いリバウンドを受けると、その日は一切動けない。

レシーブレイターを使い生き返りをすると、1日起きることはない、その間心臓は止まったままだ、つまり何も知らない人に発見されると死んだと判断されてしまう。

運が悪ければ火葬される場合がある。(過去に1件)


つまりリスクの高い能力である。

… … …


炭治郎達の気配を察知し急いでその場所に向かう。


私は過去に1人仲間を失っている。


でもその時も何も感じなかった。


それが何よりも嫌だったんだ。



バキッ



何かの壊れる音。骨の音ではないな。




『炭治郎！善逸！伊之助！、生きてるかッ！？』




炭治郎「A！！またAは勝手に行って！！」




『説教は後で聞く！！伊之助と善逸はいないのか！？』




死んだのか？


否、死体の気配は無い……外にいるのか。


炭治郎が逃がしたのか…？


炭治郎はまた自分を犠牲にしたのか…


＿＿＿その優しさは時に自分を殺すぞ炭治郎。




『っ響凱！！』





響凱「…何故黒山Aが…閉じ込めたはずだ」




『自力で出てきたに決まってるだろう！あんな暗い中に閉じ込めやがって、許さんぞ。』



自分を惨めに思ってしまったではないか。



ｽｩｯ 『っ全集中･水の呼吸 肆ノ型 打ち潮！！』



先手必勝という事で、響凱に技を使ったんだが。



ポンッ



『……なっ！？』




鼓の音とともに外にほおり出されていた。




『ﾊｯ！？しまった、着地をっ！！』




だが遅い、このままでは打ち付けられる。

遅いぞ、何もかも遅い、判断も、行動も、全て遅いからこうなるんだ。

仕方ない己のミスだ、受け入れよう。



と、諦めて地面とキスでもしようかと思ったが。




伊之助「何やってんだA！！」




目の前に猪の頭があるのは何故か。

29話 人を蹴るんじゃないよ伊之助！→←27話 大事な時なのにリバウンド。

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