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何分経っただろうか。
ジョングクさんと電話をして、3分くらい。
カップラーメンが出来る短い間だが、私にとっては1時間も経っているように感じる。
1秒が長い。
私は、ジョングクさんが帰るのを待っているのかも知れない。
と、そのとき。
ガチャリ、と玄関が開く音がした。
顔を上げた。
バタバタと足音がする。1人であそこまで音を出せるジョングクさんはどんな仕組みなのか。
「Aヌナッ……」
待ちわびていた、ジョングクさんの姿だった。
『あ、お、おかえりなさい?』
「…ただ、いま。」
『……す、スマホですよね?はいこれ』
黒いカバーのスマホを渡した。
するとジョングクさんは躊躇いもなくそのスマホを投げ捨てた。
な、なんてことを!!
スマホを回収しようとする前に、私は抱きしめられた。
「…違うの。」
『…へ?』
「ちゃんと、告白したかったの。」
ちゃんと告白とは。
よく理解しようともしない頭で申し訳ない。でも分からん。
ジョングクさんに抱きしめられてて、それで、ちゃんと告白されるらしくて…
いやダメだ。何度考えても分からない。
『ちゃ、ちゃんと告白ってなんですか、え、』
「……Aヌナ。」
『は、はい』
ジョングクさんと目が合った。
真正面にはジョングクさんが居た。
「今から僕が言うこと、全部信じて。」
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「僕、Aヌナが世界で一番大好き。」
『……は、はい』
「…普通に出会えなくて、ごめんなさい。でも好き。大好き。これくらいしか言えないけど、好き。誘拐しちゃうくらい、大好き。」
ボンっと顔が赤くなる気がした。
「………そうやって顔赤くなるのも、好き。」
ババアが照れてるとこ見たって面白みもないよ。
そう言おうとしたところでキスされた。触れるくらいのキスだった。
「いつも迷惑かけて、ごめん。普通に恋できなくて、ごめん。
……Aヌナが他の男と結婚するのとか、考えらんない、から……」
俯いたまま言うジョングクさん。
そんな中、私の頭は冷静になるために必死に「フランシスレパールあんぱん」と唱えていたのだ。
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たまのんち - ジンさんメインのお話書いて欲しいです…。いきなりすいません!いつきさんの作品大好きです、ファイティン! (2019年7月23日 9時) (レス) id: 11b0bd599c (このIDを非表示/違反報告)
ユ ウ(プロフ) - 今回も人間味深い話でした。。次回ジミンちゃんの恋が実る話を期待しても良いですか…? (2019年7月14日 23時) (レス) id: 0fa0ce548c (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(かなりのグクテテユンギペン) - もう最&高しか言いようがない!です! (2019年7月6日 21時) (レス) id: 60bba2aec4 (このIDを非表示/違反報告)
バブみ。(プロフ) - この物語大好きです!その後とか見たいです!これからも頑張ってください!応援しています! (2019年7月6日 18時) (レス) id: 3a95b17b6c (このIDを非表示/違反報告)
バブみ。(プロフ) - この物語大好きです! (2019年7月6日 18時) (レス) id: 3a95b17b6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いつき x他2人 | 作成日時:2019年2月11日 12時