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『ん〜……』
『…キヨくんは、僕の事男だって思ってるんだよね。』
それでいいはずなのに、なんだか胸に引っかかる。
…キヨくんには、本当の僕も見て欲しいな、なんて。
『……ふ、バカみたい。』
そんな事、思っちゃいけないのにね。
静かに目を閉じれば、蘇るあの時の記憶。
「……あんたみたいな可愛くない子、産まなきゃよかった。」
「……あんた、まだここに居たの？さっさと自分の部屋に戻ってよ。見てるだけで、腹が立ってくるわ。」
……イヤ、いや、嫌。
『…お母さん。』
ぎゅっとクッションを抱きしめて、ソファーの上で丸くなる。
『……キヨくん。』
ぽそっと、キヨくんの名前を呼ぶ。
そんな事しても、返事なんか返ってくるはず……
キ「なに？」
『ぅえ！？キヨくん、いつの間に…！？』
キ「ん？たった今。」
『そ、そうなんだ…は、はは…』
キ「……で、なんで俺の事呼んでたの？なんかあった？」
ぼふっと僕の横に座って、髪を拭きながらこちらを見てくる。
キ「？」
カッコいい。………じゃなくて！！
『う、ううん！なんでもない！』
キ「……そっか。ならいいわ。」
不服そうな顔をしながらも、あっさりと引き下がってくれた。
よかった……と思ったのも束の間、あっという間に距離を縮められてしまった。
『っえ、あ、あの、キヨくん近いよ？』
キ「……なぁ、(人1)。」
『……な、なに？』
キ「…やっぱお前、俺になんか隠してる事あるだろ。」
心臓が、どくんっと跳ねた。
どうしよう、もしかしてバレちゃった……？
『や、やだなぁ、そんなわけ……』
どうしてもバレたくなくて、もう半分ヤケクソの嘘をつく。
キ「……はぁ、」
キヨくんの口から漏れた大きめの溜息。
…昔の、お母さんと同じ溜息。
……まさか、僕嫌われちゃった？
イヤ、ごめんなさい。
でも、バレたくない。バレて、また痛い思いしたくないの。
でも、キヨくんの口から出た言葉は、僕の予想と大分違っていた。
キ「お前、嘘つくの下手すぎ。……なぁ、なんか悩んでるんだろ？だったら、抱え込まずに言えよ。」
笑いながら、優しい言葉を掛けられる。
『い、いや、そんな…』
キ「嘘つけ。…ほら、今も辛そうな顔してる。…何かあったんなら、話ぐらい聞いてやれる。」
キ「……だから、俺に言ってみろよ。」
これ程まで無いぐらいに優しい声で言われる。
……ヤダ、そんな優しい声で言わないでよ。
僕が、おかしくなってしまうでしょ。
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狐羽(プロフ) - おかかさん» ありがとうございます！（笑）そう言っていただけるととても嬉しい限りです！ (2016年10月1日 21時) (
レス) id: e6c241ef63 (このIDを非表示/違反報告)
おかか - 今私の頭の中(何この癒される(バ)カップル( ^o^)<ン“ン“ン“ン“ン“)と、なっております(笑) (2016年10月1日 20時) (レス) id: b950937163 (このIDを非表示/違反報告)
狐羽(プロフ) - 花さん» ありがとうございます…(´；ω；｀) (2016年8月19日 8時) (レス) id: e6c241ef63 (このIDを非表示/違反報告)
花 - えっ。面白い(真顔) (2016年8月19日 4時) (レス) id: e5a110fb49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狐羽 | 作成日時：2016年8月7日 14時
