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「お前の力は私のものだ。多少扱えるとしてもまだまだ私に勝とうなど片腹痛い。お前の全てはこの私のもの。その個性も才能も全て…!!」
何が…管理するだ。何が私のものだ。僕は誰のものでも無い…僕自身のものだ。誰の指図も受けない、誰のものにもならない。誰も、誰にも…僕という存在を殺させはしない…ッ!!
「ふざ…けんなっ…!!」
コンクリートの床に触れ、怒りに任せてジジを串刺しにする様に増殖の個性を発動させる。床から伸びた尖った無数のコンクリートを咄嗟に跳び引いて回避したジジに態勢を立て直し、両手を床に付ける。
「くたばれ…!!クソジジィ!!」
今、僕を支配しているのは純然たる怒り、殺意、憎しみ。試合前だとか、祖父相手だとか…そんなものは関係無い。
殺してやる…諸悪の根源を、今此処で…全部終わらせてやるッ!!
この辺りの通路一帯に隙間無くコンクリートの刃を敷き詰め様とした時ーー…
「っ!?」
「何やっとんだ…っ!!」
勝己に羽織い締められ、床から手を離されてしまう。暴れ、踠き、何とか勝己を引きか剥がそうと足掻くが、勝己は「ざけんじゃねぇ!!」とそのまま僕を横へと投げ倒し、僕の胸倉を掴み上げた。
「テメェ…今、何しようとしやがった…」
「邪魔するな…!!退けッ!!勝己ッ!!」
「ふざけんなよ…テメェ!!俺との勝負の前に問題起こして棄権なんかしてみやがれ!!俺がテメェをぶっ殺す…!!」
「…っ……」
じゃあ…どうすれば良いんだ。この怒りを、憎しみを誰に、何にぶつけたら良いの?そこに居るのに、諸悪の根源が、全ての元凶が目の前に居るのに、手が届くのに、息の根を止めれるのに…ッ!!
「はぁ…はぁ…」
怒りで零れ落ちる涙をそのままに悔しくて頭が可笑しくなりそうで…堪らず奥歯を噛み締める。
「おい、ジジィ」
「爆豪勝己だったか…君も口の利き方には「うるせぇ!!!」…」
「失せろ」
殺気にも似た、刺す様な視線をジジに向ける勝己はまるでジジがら僕を庇う様に片腕で抱き寄せる。キレているなんてレベルじゃない。殺気立っている勝己にジジは「ほぅ…小童が。フッ…まぁいい」とトンッ!!と強く杖を付く。
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パル(プロフ) - ウサギさん» コメント有難う御座います!!良い文なんてとんでもないです!1日で読んで下さったんですかΣ(・ω・ノ)ノ有難う御座います!!(><)これからもダラダラとした進行度ではありますが、どうぞよろしくお願いします!! (2018年6月1日 11時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
ウサギ - 良い文ありがとうございます。 今日発見したが、すごくおもしろくて一日で全部読んでしまいました。 これからも頑張ってください。 (2018年6月1日 11時) (レス) id: 7b63bf87a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パル | 作成日時:2018年5月22日 20時