【銀魂】彼女の小指には赤い糸が沢山ある【沖田総悟】

浮気相手が、4人目 ページ4

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きっと、運命なんて言ってしまえば
超絶低確率の偶然の事なんだろうけど。
人はそれをロマンチックにも
運命だとか言って馬鹿らしく信じてる。

俺も人並みにそういう考えがあって。

…彼女の作った食事を食べながら
デレデレ話し掛けてくる隊員を
笑顔であしらう彼女を眺める。


顔も悪くない、体付きも着物に隠れているが
見る限りは女らしくて、家事も出来て

何より人を差別しない。


あからさまな下心を見せる隊員に
気付いているだろうに嫌がる顔もせずに
ああ言うのがモテるんだろう。
どこぞのクソチャイナとは大違いだ。


そんなことを考えながら食事を続けると
彼女と目が合って、俺に近づくと
控えめな笑顔で俺に問い掛けてきた。



「お口に合ってくれたら良いのですが
私の料理、どうでしょうか?」


「…あー、いいんじゃねぇんですかィ?」


「よかったです。…そう言えば
今日、会いましたよね?会ったというか
私が一方的に見たって言うか」


「…」



一瞬、焦った。まさか彼女に
話し掛けられるとは思わなかった。
それどころか、彼女も俺を覚えていたなんて

こう言う出来事があるから
運命なんて言葉が存在するんだ。


超絶低確率の偶然を
運命だと思いたくなる気持ちはわかる。



「…ああ、確かに町で見やしたねェ。
待ち合わせでもしてたんですかィ?」


「ええ、お友達と。…はぁ、よかった。
人違いだったらどうしようかと…。

あ、私、他にも仕事があるので
御食事、ごゆっくりどうぞ」



また彼女は控えめに微笑むと食堂を後にした。
彼女が食堂から出ると、食堂に居た
隊員達はすぐに彼女の噂をし始める。

可愛い、とか、一目で惚れた、とか
あの子が居れば仕事頑張れる、とか。



…くだらねぇ。



そう思いながらも気持ちはわかる気がした。

かくゆう俺も心と胃袋を一目一口で
がっしりと掴まれてしまったのだから。



俺ァこれでも運命とか信じてみたくなる
恋多きピッチピチの十八歳である。

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