やっぱり大人ってホント色々とズルい ページ40
「なら、私の信念も貫かせてください。
考えてみて下さいよ、自分はピンピンしているのに、そんな自分を守ってくれる人が風邪で弱ってるんですよ。
そんな人ほっといて寝るなんて言語道断じゃないですか!」
私の必死の説得に鼻であしらう銀さん。
「お前も頑迷なやつだな。可愛い子ってのはな、甘え上手なんだぞ。」
「可愛くなくて結構です。
ね、私ももう銀さんに寝ろとはいいませんから、せめて私も起きていさせて下さい。」
私の言い分も少しは理解してくれたのか、しばらく黙ると
「分かった、好きにしろ。」
とだけ零して諦めてくれた。
(本当は私も銀さん寝かせたいのは山々なんだけど、銀さんの信義を折るわけには...いかない)
自分に言い聞かせて、当の彼の顔を覗くと、やはりぼーっとしていた。
それに額に汗を浮かべて、全身汗ばんでいるようだった。
「あんまり俺に近づくな、風邪が移っちまうだろ。」
そう窘められて、ほんの少し距離を置かれた。
何かできることは無いかと考えて、汗を拭うタオルを持ってくることに決めると、早速脱衣所へ駆け込んだ。
________________......
ひとっと、彼のうなじに冷たい水で絞ったタオルの先を当てる。
「ひっ!.............コラ、何してくれてんの。」
期待通りの可愛らしい反応を見せてくれた。
「ふふ、ごめんなさい、汗かいてるみたいだったからタオル持ってきたんです。これで拭いてください。」
タオルを彼の両手に手渡す。
「気が利くじゃねぇか。将来きっといい嫁さんになれるぞ。」
思いもよらぬ褒め言葉に思わずドキッとする。
ふと気付けば、銀さんは早速タオルで首元の汗を拭いていた。
「....っ」
もう言葉が出なかった。
甚平から覗く彼の喉や鎖骨や胸板に見とれていたのだ。
それを悟られないようチラッと瞬間でしか見れないが、反則と言えるほどに色気があった。
(見ちゃダメだ...!けど、ぐっ、えろい....)
もはや鼻血がでる勢いで内心高ぶっていた。
「お嬢さん?そんないやらしい目で見られたら恥ずかしいじゃあないですか〜。」
視線がバレていたらしく、わざとらしい声で私の必死をおちょくってきた。
「もう!よくもまあ風邪引いててそんな冗談言えますね!!」
恥ずかしさのあまり、とっさに背を向けてさっきの行動を悔やんだ。
「ったく、ちょっとからかっただけだろー?そんなポコポコすんなって〜。」
そう言って銀さんは満足げに笑った。
「背中の傷は剣士の恥」とか、そんな無理な話やめてね。by銀時→←おのが信念ぶつかり合った時どちらを優先するか
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のと丸(プロフ) - 雪華さん» わー!鋼錬の小説で、コメントして下さった方ですよね!ありがとうございます!(´∀`*)続編というか、新作ですが;; (2019年7月15日 9時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 続編おめでとうございます! (2019年7月15日 8時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» 初めまして!コメントありがとうございます!!ご感想とても嬉しく、励みになります!。°(°´∀`°)°。銀魂の小説は初めてなので至らないところがあるかもしれませんが、今後とも楽しんで下さい(´▽`*) (2019年7月13日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初めましてです!とても面白いです!この作品が大好きです。更新頑張ってください! (2019年7月13日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月10日 22時