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自分の状況が把握出来ないのってお化け屋敷にいるより怖い ページ32

「はい先生!質問いいですか!」



そう言いながら私はわざとらしい口調で挙手する。



「いいですけど、もしかして攘夷浪士の事ですか。」

「はい、そのもしかしてです。」


やはり察しのいい新八くん、「世間知らずにも程があるだろ....」というような心配した目付きで私を見る。



「そもそも攘夷って言葉は、天人がこの地球に来襲してきた事によって最近生まれた言葉で、『外来人を打ち払って国を護る』という意味です。

地球を支配する天人や幕府に反抗する勢力で活動する事を、攘夷活動と言うんですが、
つまり、その攘夷活動を行う人達の事を攘夷浪士って呼んでいるんです。」


「なるほど....」


私は新八くんの丁寧な説明に頷きながら、あることを思い出していた。



そう言えば、攘夷、という言葉は何だか聞き覚えがある。



いつか、学校の歴史の授業で出てきた....



ええと、時代は確か.....



「江戸...時代?」



「.....あれ、でも新八くん、攘夷って言葉は最近生まれたって言ってたよね....あれ」


私の発言に首を傾げる新八くん。


「だから、最近じゃないですか。だって今が江戸時代なんですから。」


「えええ!!今江戸時代なの!!?!!?」


「Aさん?!本当に大丈夫ですか?!」


宇宙人に匹敵する衝撃の事実に驚嘆すると、新八くんは私の無知加減に目を点にした。


(つまり....つまり??!)


混沌とした頭の中で情報を整理しようと躍起になる。


「ここは、日本....だよね?」


ハッタリで訊ねてみると、

「良かった、それはさすがに分かるんですね。」

と安堵した表情になる新八くん。



(な、る、ほ、ど)


大方この世界がどんな所かが闇雲の中で見えてきた。



(つまり、私は江戸時代の多分末期かな、にタイムスリップしたって訳だ。ありがちだなぁ....小説とかで)

そう心の中で理解すると、ふとまた新たな疑問がその言葉を揺らがす。




(でも、だからって江戸時代に宇宙人侵略してくるとか、そんなSF映画みたいな事あったわけないし....


じゃあ、江戸時代末期の日本に、外国人じゃなく、宇宙人が襲来した世界線に来ちゃったって、事?かな?.......ああ、なんかそんな気がして来たわ。)


無事に腑に落ちる答えが見つかり、そんな感じか、と自己完結に至った。


新八くんはそんな私の様子を見て、

「Aさん、ご飯食べ終わったらまたお薬飲みましょうね。」

意識を失った時の後遺症だ、と自分を納得させたらしい。

家族同士でも知らない事って多い→←厨二病みたいなネーミングですがご了承下さい



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のと丸(プロフ) - 雪華さん» わー!鋼錬の小説で、コメントして下さった方ですよね!ありがとうございます!(´∀`*)続編というか、新作ですが;; (2019年7月15日 9時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 続編おめでとうございます! (2019年7月15日 8時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» 初めまして!コメントありがとうございます!!ご感想とても嬉しく、励みになります!。°(°´∀`°)°。銀魂の小説は初めてなので至らないところがあるかもしれませんが、今後とも楽しんで下さい(´▽`*) (2019年7月13日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初めましてです!とても面白いです!この作品が大好きです。更新頑張ってください! (2019年7月13日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月10日 22時

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