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既視感を感じると何故か少し気持ちが高揚する ページ12

曖昧に返事して、新八くんの帰りを見送った。






結局、銀さんや神楽ちゃんや新八くん達がどんな関係でどんな人かなんてひとつまみ程度しか分からないまま、別れることになるみたいだ。


玄関から居間に戻ると、定春が舌を出しながら潤んだ瞳で私を見つめる。


(本当に、異世界だわ....)


現実ではありえないほど大きい体をした定春を興味深く見つめる。

触れると噛まれそうで、怖くて触れない。


襖を開けて和室の方に入ると、満腹で心地よい微睡みに身を任せて寝そべる二人の姿があった。


(よくもまあ、見知らぬ人にこんなに親切にしてくれたもんだよね....何かお礼が出来たらいいのに....)


自分の無力さに落胆する。


二人はまだ気持ち良そうに寝ている。



私は今が帰るタイミングだと感じて、ペンと紙を拝借し、お礼を述べた置き手紙だけテーブルに置いて玄関の外に出た。


広がる夜空に私は違和感を覚える。





空は全くもって空だけど、私の上にあった空とは別物なのだ。




何だか急に憎らしく感じてきた。



(一体誰がなんの為に私を異世界に来させたの....説明ぐらいしてよ....無責任だよこんなの....)


心の中で嘆いた、とても無意味だと言うことは重々承知の上で。






また独り。





とぼとぼと不安定な足取りで途方もなくさ迷い歩く。



気付けば見覚えのある場所を見つけた。







ごみ捨て場だ。




(ああ、あのごみ捨て場って、銀さんの家の近くだったんだ....)




そう心の中でボヤきながら、もう一度、あの時と同じ状況になるためにゴミの中に入り込む。



臭い。



そんな臭いを消すかのごとく、突然雨が降ってきた。




(雨か、洗濯物を取り入れた時と同じ状況だ、もしかして帰れるのかな)









仰向けになり、全身で雨を浴びる。



あの時の土砂降りより遥かに優しい雨だ。









帰れない。




結局いくらそこにいても元の景色には戻らない。




ふと自分が何やってるのか分からなくなってしまった。




暗闇の中雨音が響く。




数時間前はあんなに温かかったのに、もう体が冷えてきた。









「帰りたい.....」









どこに?






(それはもちろん....)


心の中で何かが揺らぐ音がする。


呆然と目をつぶり雨を受けていると、



「お嬢さん、そんな所で何やってんの。」



聞き覚えのあるセリフと声が降ってくる代わりに、
私に降り注ぐ雨が止んだ。

あなたはその人が例え絶世の美女でも異世界から来たと言われたら信じますか→←思い出ぽろぽろ



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のと丸(プロフ) - 雪華さん» わー!鋼錬の小説で、コメントして下さった方ですよね!ありがとうございます!(´∀`*)続編というか、新作ですが;; (2019年7月15日 9時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 続編おめでとうございます! (2019年7月15日 8時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» 初めまして!コメントありがとうございます!!ご感想とても嬉しく、励みになります!。°(°´∀`°)°。銀魂の小説は初めてなので至らないところがあるかもしれませんが、今後とも楽しんで下さい(´▽`*) (2019年7月13日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初めましてです!とても面白いです!この作品が大好きです。更新頑張ってください! (2019年7月13日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月10日 22時

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