ヨコハマの夜兎ガールは今日も元気です！【文スト×銀魂】

夜兎ガールと前兆し ページ20

｢おい太宰！A！！｣

｢ああ遅かったね虎は捕まえたよ｣


倉庫の出入口の処に人影がある

逆光で顔は認識出来ないが国木田だろう


『捕まえたよって太宰は何もして無いよネ
人をこき使ってばっかでムカつく⋯⋯』


ボソッと云ってやってやりましたよはい



｢！その小僧⋯⋯じゃあそいつが｣

駆け寄ってきた国木田が指さされた中島の姿を見て驚く

｢うん虎の能力者だ
変身してる間の記憶がなかったんだね｣

｢全く────
次からは事前に説明しろ｡肝が冷えたぞ｣


国木田は懐から1枚の紙を出した




───太宰が茶屋で国木田に渡した物である


そこには

【十五番街の西倉庫に虎が出る
逃げられぬよう周囲を固めろ】

と綺麗な文字で短く書かれていた

｢おかげで非番の奴らまで駆り出す始末だ
皆に酒でも奢れ｣



ザッ⋯⋯⋯⋯⋯



国木田の後ろにはこれはまた､個性的な服装の人物が揃っていた



何を隠そう私たちの同僚









────────探偵社の調査員たちだ









｢なンだ､怪我人はなしかい？
つまんないねェ｣

与謝野晶子────
能力名【君死給勿(キミシニタマウコトナカレ)】




｢はっはっは、中々できるようになったじゃないか太宰。まあ僕には及ばないけどね！｣

江戸川乱歩────
能力名【超推理】




｢でもそのヒトどうするんです？
自覚はなかったわけでしょ？｣

宮沢賢治────
能力名【雨ニモマケズ】




｢どうする太宰？一応区の災害指定猛獣だぞ｣

国木田独歩────
能力名【独歩吟客】




『面倒事の予感しかしないヨ
てか､もう決まってるくせに⋯⋯⋯』

A────
"種族"【天人：夜兎族】




｢うふふ実はもう決めてある｣

太宰治────
能力名【人間失格】







太宰は寝ている中島を一見すると薄く笑みを浮かべて









｢うちの社員にする｣




一呼吸おいて_______________





｢はああああああああ！！？｣









これが事の始まり────




怪奇ひしめくこの街で




変人揃いの探偵社で




これより始まる怪奇譚




これが先触れ




前兆し────








中島敦────
能力名【月下獣】









『さあ､楽しいお遊戯(ゲーム)の始まりだ──』








君たち異能力者は何処まで









楽しませてくれるかナ？

作者の一休み＋重要なお知らせ→←夜兎ガールとツンデレ疑惑

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す