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第五十幕 ページ4

「どこに行くんだい花開院くん!!」

ゆらは清継の話に聞く耳を持たず、廊下を一直線に突っ切る。

その後を追いかけるように島とカナ。
そして、Aもゆるりと後に続く。

どうしたこうなってしまったのか。
遡ること三分前。

ゆらによる妖怪レクチャーを受けていた一同。
その時、茶を入れに来た毛倡妓が部屋に入ってしまったのだ。

お客様に茶を出すことは礼儀であり、彼女自身は何も悪いことはしていない。

ただ、妖怪であることが問題だった。

陰陽師いると知らず堂々と現れた彼女に、リクオは頭の中が真っ白になる。
リクオは早急に部屋から追い出し、後の五人だけが残ったのだ。

辺りから何者かの気配を感じとるゆらは、我慢できずに座布団から立ち上がり探索が始まった。…というわけだ。

本当は勝手に歩き回らないよう後輩たちを監視しなければならないことがAの役目なのかもしれない。

妖怪(みんな)にとっても、リクオにとってもその方が安心するのだろう。

しかし、そんなことは彼女にとって知ったこっちゃない。
楽しみたいことはとことん味わう。

妖怪屋敷に陰陽師がいるという異質なこの状況、バレるバレないの危険を冒すこのスリルが愉快なのだ。

これを止める理由がないAは見て見ぬ振りをした。
周辺をキョロキョロして、自分の第六感覚に集中する。

(にしても…みんなどこに隠れているんだろう)

周りを見て潜んでいそうな場所に目をつける。

そして、庭の茂みや木に焦点を定めた。

なるほど、茂みや木の裏に複数の妖怪が隠れている。
何故わかったかといえば、ツノや服の端、尻尾など色々はみ出ているのが見えたからだ。

(ほほー…)

____まだまだ甘いなぁ…。


・・・

「うお!?でてきやがったぞあの娘!」

「若…話が違いますぜ!」

妖怪たちは天敵を前に身を縮こませる。
その中で外の様子を見ていた者は、Aと目が合う。

「おい!クソ餓鬼もいるぞ!」

「Aか!!
早くあんな奴を追っ払ってくれ…」

数匹の妖怪が「出て行け、ここから離れろ」と目で訴えたり、ジャスチャーをして彼女にSOSを送る。


…一体何と受け止めたのだろう。


彼女は何かを理解した様子で大きく頷き、オッケーの手のポーズをとる。

「ねえ、ゆらちゃん?
あそこからさ…なんか嫌な空気流れてない?
実は私、すごく霊感強くて…」






((えっ!!??))

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桃子(プロフ) - めっちゃ面白くて好きです!!忙しいと思いますが更新頑張ってください! (2021年5月15日 22時) (レス) id: f758fcdb57 (このIDを非表示/違反報告)
氷麗 - とっても面白いです!色々忙がしいと思いますが、更新頑張って下さい!p(^-^)q (2020年8月6日 10時) (レス) id: 0b4aa008b9 (このIDを非表示/違反報告)
レモンティー(プロフ) - みいらさん» コメントありがとうございます!とても励みになります( ;∀;)ノロマ更新ですが気長にお待ちいただければ幸いです。今日の夜に更新しますね! (2020年6月23日 12時) (レス) id: a8c312a3ba (このIDを非表示/違反報告)
みいら(プロフ) - とっっても面白いです!更新頑張って下さい!! (2020年6月23日 10時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レモンティー | 作成日時:2020年5月28日 19時

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