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遊園地に着くと
俺は案内所でチケットを
買うことにした
｢智くん待ってて
俺チケット買ってくる｣
智｢え?｣
案内所の入口に来ると
スタッフの女性が俺に話す
｢いらっしゃいませ｣
｢えーっと、大人2──｣
智｢翔くん、俺幽霊だから
大人1枚でいいよ｣
｢あそっか、すいません
大人1枚で｣
｢かしこまりました｣
スタッフの女性からチケットを貰うと
俺達は入場ゲートに入った
入場ゲートに入ると
智くんは俺にどれに行くか聞く
智｢翔くん何から行く?｣
｢え?あ〜……
智くんが行きたいところでいいよ?｣
智｢んじゃ、絶叫マシーンと
お化け屋敷｣
この人
何で俺が苦手な物選ぶんだろ
｢い、いいよ?｣
智｢ちなみにここの
お化け屋敷と絶叫マシーン
相当怖いらしいよ｣
｢……｣
智｢どっちがいい?｣
｢お、お化け屋敷で｣
絶叫マシーンだけは
命がいくらあっても足りないよ……
智｢じゃあ行こっか｣
智くんは俺に微笑みながら
俺の手を引っ張って連れて行く
お化け屋敷の入口に着くと
俺は立ち止まった
智｢翔くん?｣
中は薄暗く
アトラクションの造りが高い
大きめの悲鳴が聞こえ
俺はそれに驚く
智｢入るよ｣
｢うん…｣
中に入りゆっくり歩くと
急に大きな音が聞こえた
多分、お化け屋敷の演出
だけど俺は智くんの腕を強く握る
智｢大丈夫?｣
｢……｣
それから今度は
お化け役のスタッフが俺を驚かせる
｢さ、智くん!｣
あまりの怖さに彼にくっついく
智｢翔くん、こんなの怖くないでしょ
俺の方が怖いって｣
｢何で……?｣
智｢俺、本物のお化けだし｣
あ、そうだ
実際は本物の方が怖いはず
だけど、智くんだからなのか
ちょっと麻痺している
10分かけてお化け屋敷を出ると
俺はその場で崩れるように座り込んだ
智｢大丈夫?翔くん｣
｢む、無理……｣
智｢翔くん叫びっぱなしだったよね｣
｢う……｣
智｢翔くん、次はあれ乗ろう?｣
｢あれ?｣
智くんは｢あれ｣と言い
スワンボートに指を差す
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作者名：LiMe | 作成日時：2019年9月14日 3時
