【ゴーストハント】人生2周目な私の行く先は【GH】 (ページ13)

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～File1～旧校舎怪談12 ページ13

せっせと働いてマイクを回収すると、今度は機会を運べと言われた

「どちらに運ばせていただきましょう、御主人さま」

「校舎の中」

「…てことは、旧校舎の中に入れと？」

クリップボードを片手に、書き込みをしていた渋谷さんもといナルちゃんが振り返る

「当たり前だ。何のために来たと思ってる」

『麻衣、大丈夫だよ、私もいるよ？1人じゃないんだから平気平気』

「うん…」

私が励ますも、麻衣は怖いようだ
その間にも、ナルちゃんはスチールパイプを何本か私たちに押しつけてくる

「心配しなくても、2人で行けとは言わない」

しょんぼりし始めた私に向かってナルちゃんが言う、いや、私は怖いわけじゃなく、麻衣を元気づけられなかったことにしょんぼりしてただけであってだな

そんな私の思いもつゆ知らず、ナルちゃんもスチールパイプを抱えて旧校舎へ向かう
私と麻衣はそのあとをわたわたと追った

「ここを使うか」

そう言って、ナルちゃんは玄関を入ってすぐ左の教室へと近付いた
昔の実験室かな？
教室の中には大きな実験机がいくつか残って並んでおり、その向こう、奥の窓際にはタイルを貼った流しが設けられている

ナルちゃんは教室に入り、机の1つにパイプ類を広げた

「棚を組み立ててくれ」

「ナ……じゃない、渋谷さんは？」

「機材を取ってくる」

「外に出ちゃうの？」

『まあ、機材がなきゃ仕事できないしね、ほら、麻衣、私と一緒に棚組み立て頑張ろ？ね？』

「設楽さんはこっちだ」

「え！？」

『なんで！？私は麻衣が心配だからこっちがいいですー！！』

「駄目だ、上司の言うことを聞け」

『うっ』

それを言われると何も言い返せない～
でもなんでさ～！私は麻衣と一緒に棚を組み立てたいんだよ～！

『麻衣……ごめんね…私は渋谷さんに逆らえないよ…』

「そんなあ」

「行くぞ」

『はい…』

頑張れ麻衣！私はなんか嫌な予感がするけどナルちゃんと機材運び頑張るよ！