彼氏欲しいとは言ったけどさあ【夏油傑】【呪術廻戦】

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次の日、私は運が良いのか悪いのか。
久しぶりの休みで、その日は1日夏油くんにどう伝えるか考えていた。






ご飯を食べる時もどう話すか。




歯を磨く時もどう話すか。





携帯を構いながら、どう話そうか。








すぐに夜になってしまった。こんなにも
時間が経つのは早いものかと驚きながら、
そろそろ彼も帰ってきた頃ではないかと
少し緊張し始める。







「で、電話した方がいいよね。」







ベッドの上で正座した私は慎重に
電話番号をスクロールして夏油くんの番号を探す。
彼とは任務の事しか話さないのでLINEを持ってない。







なんせ異性との交流がなかったから、電話をかける
だけでも戸惑う。私は震える手で通話ボタンをタップした。










「まずは挨拶、まずは挨拶.....！」





「もしもし、」




「おおうっ！こ、こんばんはぁっ、！！」





「こ、こんばんは、？」





やらかした。とちった。




独り言をぶつぶつ呟いていると案外
電話に出るのが早くて焦った。
テンパる私とは対照的に携帯越しの夏油くん
は落ち着いていた。






「こんな時間に珍しいね、どうしたんだい？」



「えっとその、」







顔に熱が集まっていくのがわかる。
携帯越しに聞く声はいつもとは違って少し低い。
それがなんだか妙に恥ずかしくて余計に
緊張してしまう。






落ち着け、落ち着け私。
用件をシンプルに伝えろ。





「そろそろ任務も終わって落ち着いた頃かなと
思って。....あの、告白の返事をしたくて、その....」







口ごもっていると、彼が口を開いたのがわかった。







「そっか、ありがとう。じゃあ今から部屋に来てもらっていいかな？」





「うんっ、わかった！今から行くね、！」






そさくさと電話を切ったあとも緊張は解けなかった。
こんな事ならもっと電話慣れしておくんだったと
深く後悔した。








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