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「わたしのために命を張ってくれて、わたしのことだけを一生愛してくれる男の子」
「犬とかは趣味じゃないから、君には私の王子様になってほしいな」
正直、運命だと思ってしまった。
この間告白してきた元人間で現死体の彼なんかよりも、一億倍も素敵な男の子。
彼はきっと、私のためだったらなんでもしてくれる。
それを感じ取った私は、一種の恐怖と共に喜びも感じていた。
シャオロンはバッと顔を上げ、私を見つめる。私は今度こそ、綺麗に笑ってみせた。シャオロンの表情もどんどんと明るくなっていく。
「じゃあ！これから末長くよろしくな、A！」
「うん、よろしく、シャオロン」
私が手を差し出すと、シャオロンはその手を握り締めず、ぐいと引っ張った。私はバランスが取れなくなり、シャオロンの胸に飛び込んだ。シャオロンはすばやく私の背中に手をまわした。
なるほど、ハグがしたかったのか。
私もそっとシャオロンの背中に手をまわす。
「利害の一致、ってやつかな」
「ちゃうやろ。これは『愛』やで。」
「……そだね。」
シャオロンは私を愛してくれると誓ってくれた。それだけで、充分だ。
「なんでひとりで食べるのにパピコ買ったん？」
「味が好きだから」
シャオロンが死体を埋めたあと、私たちは木陰で溶けかけのアイスをわけて食べた。シャオロン曰く、恋人としてしたかったことらしい。
「なあ、Aー？」
「んー？」
「愛しとるで。」
「ありがと。」
シャオロンは笑っている。なぜなら彼の恋は叶ったから。
私も笑っている。なぜなら運命の人が見つかったから。
これが愛なのかあ、とちょっとだけぼーっとした頭のまま思った。
何はともあれ、これが幸せなのだ。
「なあ、Aー？」
「んー？」
「キスしてもええ？」
「いいよ。」
次の瞬間、唇に柔らかい感触があった。
キスって本当に甘いんだなあ、と私は考えながらゆっくりと目を閉じた。
うるさすぎるセミの鳴き声だけが、耳に残って離れなかった。
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じばくとっこうたい - エストが出来るのであれば、出夢ちゃんみたいなヤンデレshaさんが読みたいです。よろしくお願いします) (2021年4月19日 21時) (
レス) id: 05f946baf6 (このIDを非表示/違反報告)
じばくとっこうたい - なでこちゃん！！！！！私の推しで、口調とか雰囲気がすごく再現されていてびっくりしました。前作の方でも黒猫ちゃんが出てきてめちゃくちゃ興奮いたしました←文章もすっごく素敵で、他の作品も読ませていただきました。これからも応援させていただきます。(もしリク (2021年4月19日 20時) (レス) id: 05f946baf6 (このIDを非表示/違反報告)
1 - 凄いグッサリきました！リクエストに応えていただきありがとうございます。現実が見えてるけど止めないタイプのメンヘラっていいですよね。 (2020年12月17日 0時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
1 - それと、リクエストを1つ。個人的に、utさん、sypさんのメンヘラが好きで、どちらか書いていただければ嬉しいです。よろしくお願いします。 (2020年10月22日 21時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
1 - 私に凄く刺さるお話ばかりで、とても楽しませて頂いています。やっぱり、メンヘラやヤンデレっていいですよね。これからも応援しています。 (2020年10月22日 21時) (レス) id: 3bc86cc6f5 (このIDを非表示/違反報告)
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