厳選厨が通ります５【ポケモン】

一撃の訳 ページ9

……"だいばくはつ"は、高威力が故に自分も犠牲にする技。僅かな体力でそんな事をするとは思っていなかったけど……

だけど、Vジェネレートで防御が下がっていたとはいえビクティニが、一撃で倒されるものなのか。未だに信じられない


『……ありがとう、ゆっくり休んでて』


定位置に戻り、ビクティニに労いの言葉をかけボールに戻す。対するアクロマは随分と淡白だった。タブレットに何か打ち込んだ後、レアコイルに一言もかけてやらず引っ込める。作業を見ているようだった


『……そのレアコイル、お前のポケモンじゃないのか』

「えぇ、一応わたくしの手持ちです。これも実験ですからね…愛情なんか注いでしまったらデータが狂うでしょう？

わたくしが求めているのは科学的根拠。現代の科学でどこまでポケモンの力を引き出せるか見ているのです」

『自分のポケモンも、実験材料だと？』

「まぁ。個体は多い方がデータが取れます。
例えばプラズマ団が開発中の電波で、どのくらい技の威力が上がるか……とか。」

『…！』


思い出した。アニメの方では、プラズマ団のアジトに乗り込んだ時の話があった。電波や光線でポケモンを操り、無理に暴れさせるっていう胸くそ悪い回だ。

先程から感じてた違和感は、それだ。レアコイルもあいつが今繰り出したオーベムも、目が赤い。電波で操られている証拠。


『ふざけないでよ…！同じ生き物だぞ！？ポケモンは実験の道具でも無い！！ちゃんと自分の意思もある！

アクロマ！！お前のポケモン達はお前を信頼してるから！言う事を聞いてくれるんだよ！！トレーナーとして見てくれてんだ！それなのにお前は…！お前ってやつは…！！』


段々と口調が荒くなる。ボールの中でポケモン達が心配しているから、ギリギリ理性を保てるだけ。今にもアイツを殴ってしまいそうだ

怒り→←使役か共存か

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す